帝国データバンク調査、プラスはわずか3・7%
帝国データバンクは6月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する企業の意識調査結果を公表した。
感染症により、自社の業績に「マイナスの影響がある」と答えた企業は全体の86・1%に達した。4月調査時より2・7ポイント減少したが、3カ月続けての80%台で、特にここ2カ月は9割近い高率を記録しており、影響の度合いが深刻なことをあらためて物語っている。
内訳は「既にマイナスの影響がある」が62・8%で、4月調査時から5・9ポイント増えた。「今後マイナスの影響がある」が8・5ポイント減って23・3%だった。「影響はない」が2・5ポイント増加の6・5%、「プラスの影響がある」がほぼ横ばいの2・8%となった。
主要9業界別では運輸・倉庫業で「既にマイナスの影響がある」が4月調査時から4・9ポイントアップの70・1%で、小売業(71・3%)に次いで多かった。「今後マイナスの影響がある」は7・5ポイント減り17・1%。両方の合計は87・2%で、2・5ポイント縮小したものの3カ月連続で8割台に達し、依然高い割合となっている。感染の拡大が続き、運輸・倉庫業でもマイナスの影響が顕在化してきていることが浮き彫りとなった。
「プラスの影響がある」は3・7%で、4月調査時から0・8ポイント増えたものの依然少なかった。
調査は全国の2万3675社を対象に行い、50・6%に相当する1万1979社から有効回答を得た。運輸・倉庫業は508社だった。
(藤原秀行)
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