【独自取材】日本プロロジス、時価総額でJリート63銘柄中トップ

【独自取材】日本プロロジス、時価総額でJリート63銘柄中トップ

GLPも4位にランク、物流施設系の好調目立つ

Jリート(不動産投資信託)の投資法人の中で、物流施設に投資対象を絞っている銘柄の投資口価格(企業の株価に相当)が好調だ。日本プロロジスリート投資法人が東京証券取引所に上場している全63銘柄の中で時価総額がトップになっているほか、GLP投資法人も4位にランクインしている。

物流施設はもともと中長期的に安定した賃料収入が得られることなどから投資家の注目を集めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が広がり、インターネット通販の利用が急増していることなどから、関心がより高まっているようだ。

7月22日の終値時点で、プロロジスがポートフォリオに組み入れる物件供給のスポンサーとなっている日本プロロジスリート投資法人が8507億円に上り、オフィスビルをメーンの投資対象に据え、Jリートの中でも古参的な存在の日本ビルファンド投資法人(三井不動産系、8486億円)やジャパンリアルエステイト投資法人(三菱地所系、7674億円)を上回っている。

日本GLPがスポンサーを務めているGLP投資法人も6623億円で前述の3銘柄に続く4位に入っている。物流施設に特化してはいないが、投資対象としてポートフォリオの中で相当な位置を占めている大和ハウスリート投資法人や産業ファンド投資法人も上位10銘柄に名を連ねている。

オフィスビルは経済情勢悪化や在宅勤務の普及で需要減少を予想する見方が投資家などの間で浮上していることも、物流施設系のJリートに人気が集まる背景となっている。ただ、物流施設に関してはeコマース業界の需要が依然旺盛な一方、主要顧客のアパレル業界の販売不振など懸念材料もあるだけに、手放しで楽観するのは早計といえそうだ。

Jリートの時価総額上位10銘柄(7月22日終値時点)

順位 投資法人名 スポンサー 資産運用タイプ 時価総額(億円)
1 日本プロロジスリート プロロジス 物流施設 8,507
2 日本ビルファンド 三井不動産 オフィスビル 8,486
3 ジャパンリアルエステイト 三菱地所 オフィスビル 7,674
4 GLP 日本GLP 物流施設 6,623
5 野村不動産マスターファンド 野村不動産 総合 6,044
6 大和ハウスリート 大和ハウス工業 総合 5,995
7 アドバンス・レジデンス 伊藤忠商事 住宅 4,771
8 オリックス不動産 オリックス 総合 3,825
9 産業ファンド 三菱商事、UBS 物流施設、工業施設など 3,596
10 日本リテールファンド 三菱商事、UBS 商業施設 3,479

※時価総額は億円以下切り捨て

(藤原秀行)

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