高速道の一部区間で最高速度120キロメートルに引き上げ

高速道の一部区間で最高速度120キロメートルに引き上げ

警察庁が近く交通規制基準改正へ、トラックなど貨物車は対象外

警察庁は、全国の高速道路の一部区間で最高速度を現行の時速100キロメートルから120キロメートルに引き上げる方針だ。近く交通規制の基準を改正する方向で調整している。

対象は普通自動車やバスで、トラックなど大型貨物車は含めず現行の80キロメートル規制を据え置く見込み。引き上げは2020年度中にも順次始まるとみられる。日本で初めての高速道路となる名神高速道路が1963年に一部開通して以降、最高速度が引き上げられるのは初めて。既に多くの車が100キロメートルを超えて走っている実態を踏まえ、規制速度を見直す。

引き上げの条件は120キロメートルで車を走らせても安全に運転できるよう設計されている高速道路で、死傷事故の発生割合が高くないことなどを設定。

現時点で対象は、
①新東名高速道路の御殿場IC~浜松いなさJCT(いずれも静岡)間約145キロメートル
②東北自動車道の浦和IC(埼玉)~佐野スマートIC(栃木)間約53キロメートル
③東北自動車道の花巻南IC~盛岡南IC(いずれも岩手)間約27キロメートル
④常磐自動車道の柏IC(千葉)~水戸IC(茨城)間約71キロメートル
⑤東関東自動車道の千葉北IC~成田JCT(いずれも千葉)間約26キロメートル
――の5区間が候補に挙がっている。

警察庁は17年から試行的に最高速度を一部区間で120キロメートルに設定してきたが、死傷事故件数が大きく増えなかったことなどを踏まえ、実際に引き上げることとした。

(藤原秀行)

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