米デカルト・データマイン調査、中国やベトナム、シンガポールが増加
米調査機関デカルト・データマインは8月11日、最新の海上コンテナ輸送量実績調査結果を公表した。7月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比1・8%増の155万6116TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢悪化や米中貿易摩擦の影響で落ち込みが続いていたが、単月としては過去最高水準の数量となり、11カ月ぶりに前年実績を上回った。景気が急激な低迷から回復してきているのかどうかが注目される。
国・地域別に見ると、最も多い中国発は6・3%増の97万5551TEUで、2カ月連続のプラス。2位の韓国は6・8%減の14万5649TEU、3位のベトナムは19・4%増の12万6TEU、4位の台湾は15・9%減の7万9901TEU、5位のシンガポールは7・2%増の6万2734TEUなど、勢いに強弱が混在している。
中国発米国向けの主要品目別では、最もシェアが大きい「家具類」(HS94)は1・7%増の17万5460TEU、「機械類」(HS84)は14・6%増の10万8058TEU、「電子電機」(HS85)は13・1%増の9万4383TEU、「プラスチック」は29・0%増の9万840TEUなどと堅調だった。
一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の6月分は6・1%減の43万7834TEUで、4カ月ぶりにプラスを記録した5月から再びマイナスへ転じた。
アジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量(デカルト・データマイン提供、クリックで拡大)
(藤原秀行)