カンダホールディングス子会社のレキストで不正事案が再び発覚

カンダホールディングス子会社のレキストで不正事案が再び発覚

元取締役兼務部長、人件費を水増し計上し横領の疑い

カンダホールディングス(HD)は8月21日、子会社で医薬品などの配送を担うレキスト(東京都千代田区東神田)で、経理財務を担当していた元取締役兼務部長が横領していた疑いがあることが判明したと発表した。

レキストでは今年1月にも、社長を兼務していたカンダHDの元専務が不正な立替金精算が行われていた疑いがあるとして辞任しており、新たな不正事案が発覚した。

カンダHDによると、1月末のレキスト社長交代に伴い、業績改善へ前期の経費分析作業を行っていたところ、8月に給与計算システム上の人件費総額と、月次決算で計上されている人件費総額に食い違いがあることが分かり、調査を進めた結果、給与振込先に元取締役兼務部長名義の銀行口座が複数登録されていた上、月次決算では人件費を水増し計上し、自己名義の複数の銀行口座に振り分けて送金していたことが明らかになったという。

カンダHDは「不正行為が行われていたのが長期にわたっており、被害金額の総額確定にはなおしばらくの時間を要する」と説明。現時点では他に関与したとみられる人間は見つかっていないという。同社は不祥事を謝罪した上で、刑事訴追も視野に入れて警察に相談していることを明かした。

(藤原秀行)

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