ISOの作業グループ、産業競争力強化につながるか注目
経済産業省と産業技術総合研究所(産総研)は9月2日、搬送や清掃、警備、介護などロボットを使ったサービスの安全運用に関する日本提案の国際規格案を、国際標準化機構(ISO)で新たに設立する作業グループで審議を始めることが決まったと発表した。
日本国内では2019年施行の改正JIS法(産業標準化法)に基づくサービス分野の規格第1号として、サービスロボットを使ったサービスの安全マネジメントシステムに関する「JIS Y1001」を制定しているが、国際規格はまだ存在していない。産総研がJIS Y1001を基に取りまとめた規格案をISOに提案、審議すべきものとして採択された。今後、日本が議長を務める作業グループで議論を進める。
経産省と産総研は「今後は日本発のロボットが世界中で活躍できるよう、早期の国際標準化に向けて議長として国際委員会での審議を進める予定。また国際標準化された規格が活用されることにより、国内外におけるロボットサービスの安全な普及に役立つと期待される」と説明している。日本製のサービスロボットの競争力強化につながるかどうかが注目される。
人と共存するサービスロボットの例(経産省ウェブサイトより引用、JR東日本提供)※クリックで拡大
(藤原秀行)