JR東日本、「新幹線物流」など列車使った物流サービス拡大へ

JR東日本、「新幹線物流」など列車使った物流サービス拡大へ

地方都市間の輸送を初実施、電子部品などの取り扱いも目指す

JR東日本は9月3日、新幹線の空いたスペースで荷物を運ぶ「新幹線物流」など列車を活用した物流サービスを拡大すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で旅客輸送の需要が落ち込んでいるため、新たな収益源を確立したいとの狙いがある。

9月に長野や秋田の特産品を新幹線で運び、新鮮なうちに首都圏の駅構内の店舗などで販売することを予定している。地産品の販売促進や観光のPRも手掛け、地域振興を後押しする思惑もある。

併せて、首都圏と地方都市を結ぶだけでなく、地方都市間での新幹線物流にも乗り出す。9月に宮城県産の梨やぶどうなどを北海道の函館まで輸送、現地で販売することを計画している。

さらに、在来線の特急を使った輸送サービスにも踏み出す。9月には「踊り子」で静岡・伊豆の鮮魚などを東京駅へ、10月には「ときわ号」で茨城産の鮮魚などを品川駅へそれぞれ輸送する。

同社は荷主側のニーズに応じて対象列車を増やし、定期的な輸送を可能にすることを想定。JR東日本グループ以外の企業からの受注も目指す。食材や地産品に加え、電子部品など列車の定時運行とスピードを生かせる商品も取り扱いたい考えだ。

他にも、物流企業と組んで駅だけでなく、消費者の自宅や指定場所まで商品を届けたり、JR東日本グループが展開しているECモール「JRE MALL」と連携して、商品の事前予約などにも対応したりすることを視野に入れている。


列車を使った物流のイメージ※クリックで拡大


こまち


踊り子でも輸送(いずれもJR東日本提供)

(藤原秀行)

詳細はコチラから(JR東日本プレスリリース)

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