【新型ウイルス】「投資対象として魅力的」、物流施設がトップ

【新型ウイルス】「投資対象として魅力的」、物流施設がトップ

CBREが投資家対象の意識調査、コロナ下でも意欲

シービーアールイー(CBRE)は9月15日、「COVID-19(新型コロナウイルス)下の不動産投資戦略」と題するリポートを公表した。

今年の3月と6月、投資家を対象に実施したアンケート調査結果を基に、不動産投資市場の現状と今後の戦略について考察。この中で、感染拡大で不動産投資も影響を受けたが、6月には投資意欲が改善し投資家も活動を再開していると指摘した。

売買市場に関しては、売り手と買い手が想定している取引価格の想定に乖離が広がっていると分析。「成約件数は当面低迷する」との見解を示した。同時に、6月の調査では「投資対象として魅力的なアセットタイプ」との設問に対し、物流施設が33%でトップとなり、住宅(32%)やオフィスビル(27%)などの伝統的アセットを引き離していることを紹介。物流施設への投資家の注目度が高まっていると分析した。


「投資対象として魅力的なアセットタイプ」の回答割合(CBRE提供)※クリックで拡大

コロナ感染拡大による取引への影響を尋ねたところ、何らかの影響があったとの回答が3月時点の41%から6月時点は53%に上昇。このうち「取引が中止・延期になった」が23%から37%へ大きく増えた。

半面、6月時点で不動産投資戦略に対する影響を聞いた結果、「変わらない」が75%に達し、3月時点から13ポイント上昇。取引額を減額したとの答えは逆に低下しており、関連業務の遅延など影響は生じているものの、投資意欲は回復してきていることを示唆した。

6月時点の結果を踏まえれば、中長期的に安定した収益を挙げられるアセットとして、今後も物流施設への注目度が高い状態が続くことが想定される。

(藤原秀行)

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