追加機能開発、5年間で2500の現場への導入目指す
プロロジスは10月28日、物流施設の庫内業務進捗状況を可視化するクラウドベースのシステム「ロジメーター」を展開しているスタートアップ企業のKURANDO(クランド、東京都品川区西品川)と資本・業務提携したと発表した。具体的な出資額などは開示していない。
ロジメーターはタブレット端末のアプリに庫内作業実績を登録することで、管理者がリアルタイムで進捗度合いを記録・把握、生産性の動向などの分析結果も共有できる。ユーザーにとっては初期費用不要で月額利用料のみのため、導入のハードルが低いのがメリット。
昨年9月にプロトタイプ版を発表し、プロロジスの物流施設入居企業向けにトライアルをスタート。好評のため、今年4月に製品版の販売を開始した。既に新開トランスポートシステムズやワールドサプライといった大手物流企業や3PL事業者、国際フォワーダーなど20社が採用、国内40拠点で使われているという。
プロロジスとKURANDOは大型センターの複数契約業務間で作業者を横断して状況把握したり、独自の「予算グループ」で管理したり、残業などの割増賃金をカウントしたり、出来金や休憩時間を登録したりできる機能を追加で開発、2021年初頭のリリースを目指す。今後2年間で500程度、5年間で2500の現場への導入を目標に掲げている。
プロロジスはロジメーターをテナント企業に紹介することで、自社開発の物流施設の付加価値を高め、差別化につなげていきたい考えだ。
KURANDOは新型コロナウイルス禍の物流業界を支援するため、21年3月末までの期間限定でロジメーターの月額利用料無料キャンペーンを行っている。
「ロジメーター」の画面イメージ(プロロジスリリースより引用)※クリックで拡大
(藤原秀行)