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首都圏マルチ型物流施設の7~9月、テナントの動きはコロナ前より活発に

首都圏マルチ型物流施設の7~9月、テナントの動きはコロナ前より活発に

CBRE調査で指摘、今後の供給分も8割程度が内定済み

シービーアールイー(CBRE)は10月30日、2020年7~9月期の大規模マルチテナント型物流施設の賃貸市場動向に関する調査結果を公表した。

首都圏に関し、供給予定物件のリーシングは前期(4~6月)が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言発令の影響もあってペースが鈍化していたが、今期はコロナ前より活発になっていると指摘した。

また、向こう2四半期の間に新規供給が予定されている物件は8割程度の面積が内定済みとみられると分析。既存物件についても「荷物の減少により転貸募集される区画も出ているが、今のところ順次成約し、空室がだぶつく情勢にはならない」と展望した。

全体の空室率は前期から0・1ポイント低下の0・5%と調査開始以来の過去最低に再び並んだ。1坪当たりの実質賃料は好調な需要を受けて0・7%上昇し4420円だった。

国道16号エリアは空室率が過去最低更新

主要4エリアごとの動向は以下の通り。

▼東京ベイエリア
空室率は0・1ポイント低下し1・6%。実質賃料は0・6%上昇し7230円だった。ラストワンマイル輸送へのニーズが依然強いものの、新規供給は22年までなく、「需給がタイトな状況の中、都心の用地を物流施設に活用できないか模索する動きも見られるようになった」(CBRE)という。

▼外環道エリア
新規供給の1物件は満床で竣工したものの、既存物件に空室が発生したため、空室率は0・7ポイント上昇し0・7%となった。次の供給は21年のため、需給が依然逼迫している。実質賃料は0・8%アップし5120円。

▼国道16号エリア
空室率は0・1ポイント低下し0・1%と過去最低を更新。需要は力強く、今期の新規供給1棟は満床で、20年に竣工予定の4棟も既にテナントが内定しているもよう。実質賃料は0・2%アップし4380円。「神奈川県下の上昇が一服した一方で、割安感が出た地域で上昇する傾向が見られた」(CBRE)と解説している。

▼圏央道エリア
空室率は0・4ポイント低下し0・9ポイント。今期は竣工物件がなく、築浅の既存物件で空室が解消された。「向こう2四半期の供給予定物件でもテナントは順調に内定しているとみられ、空室率は安定的な推移が見込まれる」(CBRE)。実質賃料は0・6%上昇し3490円。開発計画が少ない地域で賃料の上昇が見られた。

(藤原秀行)

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