五輪期間中の都心渋滞、通行時間が高速道で3倍超も

五輪期間中の都心渋滞、通行時間が高速道で3倍超も

大会組織委と東京都が予測マップ公表、通行量抑制へ協力呼び掛け

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と東京都は10月31日、2020年の大会開催期間中(7月24日開幕、8月9日閉幕)、都心の一般道路や高速道路がどの程度渋滞するかを予測した独自のマップを公表した。

 大会関係者の輸送が集中するため、何も対策を講じないと、高速道で移動に通常の3倍以上の時間を要したり、一般道で平時より3割以上遅れたりすることも頻繁に起こるとの見通しを示した。

 マップは10月31日に開いた有識者や関係者による交通輸送技術検討会に提出した。

 組織委と都は競技会場が多い臨海部や新宿、渋谷、大手町・丸の内・有楽町など都内16カ所を重点地域に指定。物流などの企業や住民に対し、大会期間中の交通量抑制へ配送時間変更や時差出勤といった形での協力を呼び掛ける。

朝から晩まで渋滞継続の箇所も

 マップは高速道、一般道、鉄道でそれぞれ作成。高速道は例えば首都高6号線の箱崎付近下り線は、平日は日中の大部分で通行の所要時間が通常の1・5~3倍以上になっている。

 同じく首都高3号渋谷線の池尻付近も、8月5日は午前7時から午後10時まで3倍超の激しい渋滞が続くと見込んでいる。

 一般道は一例として7月31日を挙げると、午後1~4時は広範囲で混雑しており、特に競技会場が集まる湾岸部は通行時間に平時より3割以上の遅れが見込まれるエリアが数多く見られた。

 組織委と都は首都圏の幹線道路に関し、現状の平日より通行量を15%減らすとの目標を掲げている。

(藤原秀行)



五輪開催期間中の7月31日における都心の高速道と一般道の混雑予測。赤色が濃いほど渋滞が激しいことを示す(組織委と都提供)※クリックで拡大

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