日通総合研究所が見通し公表
日通総合研究所は12月25日、2021年度の貨物輸送見通しを公表した。
国内の貨物総輸送量は20年度が新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢悪化で前年度比7・0%減と、リーマンショック後の09年度(6・0%減)を上回る大幅な落ち込みを記録すると想定。21年度は経済活動の再開などで1・7%増と4年ぶりにプラスへ転じるものの、回復の勢いは弱いとの見解を示している。
種類別では、21年度の消費関連貨物は3・3%増、生産関連貨物は4・0%増となる一方、建設関連貨物は住宅着工に本格的な持ち直しが見られず2・0%減で落ち込みが続くと予測。雑貨輸送量は21年度に2・8%増とプラスになる予想を示している。
JR貨物コンテナの輸送量は21年度が5・6%増、トラックなど営業用自動車は2・5%増、特別積み合わせ貨物は2・5%増、内航海運は3・9%増で8年ぶりのプラスをそれぞれ見込んでいる。国内航空も27・2%増と大きく伸び、同じく8年ぶりに前年実績を超えるとみている。
一方、外貨コンテナ貨物は輸出が6・5%増、輸入も2・5%増で不振だった貿易が持ち直してくるとの流れを描いている。国際航空は輸出が12・8%増と2桁のプラスを見込むほか、輸入も3・4%と試算している。
(藤原秀行)