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【独自取材】三菱商事、倉庫ロボットの月額レンタル料金公開を準備

【独自取材】三菱商事、倉庫ロボットの月額レンタル料金公開を準備

10~20台利用は1台当たり月額24万円、“明朗会計”で導入ハードル下げる狙い

三菱商事が物流施設内のピッキング作業などを手掛けるロボットの導入を支援するサービス「Roboware(ロボウェア)」で、新たな取り組みとして毎月のレンタル料金を専用ウェブサイト上で公開することが分かった。近く正式発表するとみられる。

同サービスはロボットを顧客の買い切りやレンタル、その両方を組み合わせた計3パターンで提供しており、このうちレンタルは台数に応じて月額の従量課金制で貸し出す「Robot As A Service(RaaS)」形態を採用している。RaaSに要する金額をあらかじめ分かりやすく示す“明朗会計”を採用することで、物流事業者や荷主企業がロボットを導入するハードルを下げるのが狙い。

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レンタル料金をウェブサイトで幅広く公開するのは珍しい。ユーザーから「最も必要な料金の情報がなかなか把握できない」との声が出ていることに配慮した。同社は併せて、各ユーザーが必要なロボット台数をシミュレーションすることもウェブサイトで可能にする方向で準備している。

「レンジャーGTP」が対象

ロボウェアは昨年4月にスタート。ユーザーが取り扱う荷物量の増減に応じて適切な台数を使えるよう後押しし、コストを抑えることでよりロボットを使いやすくすることを主眼に置いている。荷物取扱量の波動に応じてロボットの台数を調整できるようにし、貴重なロボットが遊休化するのを防ぐことも念頭に置いている。

ロボットの運用管理には三菱商事が独自に開発したソフトウエアを活用し、既存のWMS(倉庫管理システム)と連携してロボウェアを使う顧客側のシステム改修を最小限にとどめることも可能。料金はロボット自体に加えソフトウエアや保守運用費用も組み込んでおり、採算性を計算するのを容易にしているのが特徴だ。ユーザーにロボットを貸したり売り切ったりして終わりではなく、最適なロボットの選択から導入台数の分析、ロボットを活用したオペレーションの組み立てまで包括的なサポートも提供する。

現在は取り扱うロボットがインド発祥のロボットベンチャーGreyOrange(グレイオレンジ)製の「Ranger(レンジャー)GTP」(旧名Butler=バトラー=)、中国の新興ロボットメーカー、シリウスロボティクス製の自律走行型ロボット(AMR)「FlexComet(フレックスコメット)」の2種類。日本梱包運輸倉庫が三重県鈴鹿市の物流拠点でレンジャーGTP導入を決めるなど、成果を挙げつつある。RaaS部分の料金明示はレンジャーGTPが対象となる見通しだ。

レンジャーGTPは商品を納めた専用の棚の下に潜り込んで持ち上げ、入出荷エリアまで運ぶ仕組み。現時点ではRaaSを利用する場合、10~20台の場合は1台当たり月額24万円、21~50台は19万円、51台以上は17万円と設定する見込み。電源工事など初期導入費用の部分については、ユーザーの現場の条件によって変動があるため、別途調整となる。


日本梱包運輸倉庫の「鈴鹿センター営業所」に導入したレンジャーGTP(三菱商事提供)

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(藤原秀行)

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