佐川急便が初開催のアクセラレータープログラム、最優秀賞はLOZIに授与★訂正

佐川急便が初開催のアクセラレータープログラム、最優秀賞はLOZIに授与★訂正

独自バーコードで荷物の現在地追跡可能、ワクチン配送への活用視野

※本文中、「LOGI」と表記していたのは「LOZI」の誤りでした。関係各位に深くおわび申し上げます

佐川急便は3月9日、物流業務の効率化やサービスレベル向上に寄与する技術を持つスタートアップ企業と事業創造の内容を競い合うコンテスト「SAGAWA ACCELERATOR PROGRAM(佐川アクセラレータープログラム)」の結果を公表した。

応募があった約100社の中から最終審査は5社が通過。審査の結果、最優秀賞は独自開発したバーコードによる貨物追跡サービス「SmartBarcode(スマートバーコード)」などを手掛けるスタートアップ企業のLOZI(名古屋市)に授与した。

LOZIが提案した「スマートバーコードで事業者間のサプライチェーンを連携」はスマートバーコードを利用し、荷物の現在地を追跡できる体制を構築。異なる事業者間でも共同配送を容易に行えるようにすることが柱となっている。

佐川は今後、LOZIを含む5社の技術を実際の物流事業に生かしていくことを視野に入れており、今後も各社とサービス開発などで連携する構え。LOZIのスマートバーコードの技術はワクチン配送に活用することを視野に入れているという。

アクセラレータープログラムは今回が初開催。最終審査まで残ったスタートアップ企業にそれぞれ佐川の担当者が付き、事業提案内容のブラッシュアップなどを共同で実施してきた。佐川はアクセラレータープログラムの目的として、スタートアップ企業のアイデアを活用し「新しい物流サービスの創出」「社会インフラとしての物流機能の安定供給」「新たな生活スタイルを物流の力でもっと安全・便利に」の3点を実現することを挙げている。LOZIは今後の事業の拡張性が特に高く評価されたという。

東京都江東区新砂の佐川急便東京本社内で開催した表彰式で、LOZIのマーティン・ロバーツ社長は「立ち上げから2年程度のスタートアップにこうした機会を提供していただいたことに感謝している。実証実験で終わらず、今後も深くお付き合いをさせていただきたい」と語り、事業化に向け佐川と緊密に連携を続ける意向を強調。

佐川急便の本村正秀社長も「アクセラレータープログラムが終わっただけで(取り組みを)終了してしまうのは非常にもったいないと本当に感じている。各社の皆様とこれからもいろんな形で、仕事で組んでいけるのではないか」と協業への期待を語った。

他の受賞企業は以下の通り。

▽優秀賞 ビットキー
『ドアナカ配達』で、マンションの不在再配達を削減

▽HIKYAKU LABO(飛脚ラボ)賞 スマートショッピング
スマートマットを活用した新しい物流サービスの創出

▽オーディエンス賞 Sigfoss
画像認識AI(人工知能)で物流の業務を自動化し、人手不足を解消

▽審査員特別賞 LexxPluss
自動搬送ロボットで物流業務を自動化し、人手不足を解消


表彰式に臨む佐川の本村社長(右)とLOZIのマーティン・ロバーツ社長

(藤原秀行)

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