IMF、コロナ禍から回復し過去40年で最大の伸び見込む
国際通貨基金(IMF)は4月6日、世界経済見通しを改定した。2021年の世界全体の成長率は前年比6・0%で、今年1月に公表した前回予想から0・5ポイント引き上げた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国政府が経済対策のため財政出動に相次ぎ踏み切っていることや、ワクチンが普及することで景気が回復すると想定。比較可能な1980年以降の40年余りで最大の伸びになるとみている。コロナ禍で20年の成長率が落ち込んだ反動が出た側面もある。
22年の世界成長率も4・4%で、前回予想から0・2ポイント上方修正した。
主要国別の21年予想を見ると、米国は6・4%で前回予想から1・3ポイント引き上げた。ユーロ圏は4・4%で0・2ポイントの上方修正、中国は8・4%で0・3ポイントの上方修正、インドも12・5%で1・0ポイントの上方修正となった。
日本も0・2ポイント引き上げて3・3%の成長を見込んでいる。
ただ、IMFはコロナ感染の収束状況がまだ明確に見えていないことなどを踏まえ「先行きは不確実性が高い」と警鐘を鳴らしている。
(藤原秀行)