横浜の米軍施設跡地での大型テーマパーク開発が白紙に、物流施設は継続

横浜の米軍施設跡地での大型テーマパーク開発が白紙に、物流施設は継続

コロナ禍で経済情勢悪化が影響か

横浜市内の米軍上瀬谷通信施設跡地(242万2396平方メートル)の再開発計画に関し、相鉄ホールディングス(HD)が検討していた大型テーマパークの建設が白紙に戻ったことが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢悪化が影響した可能性がある。

関係筋によると、横浜市が相鉄HDとともに同跡地の活用方法を検討するパートナー企業に選定している三菱地所が引き継ぐ形で、あらためて大型テーマパークを想定していた部分の利用の在り方を検討する方向で調整が進められているもようだ。三菱地所が当初から開発を構想している物流施設は計画を継続するとみられる。

同跡地は2015年6月に日本側へ返還された。横浜市西部の瀬谷区と旭区にまたがり、相鉄線瀬谷駅の北約2キロメートルに位置。同市内のみなとみらい21地区の約1・3倍の広さを有している。

東名高速道路の横浜町田ICや保土ケ谷バイパスの上川井ICに近接し、計画地内を環状4号線が走るなど、首都圏広域へのアクセスの良さを備えた立地。市は使用目的ごとに「農業振興」「観光・賑わい」「公園・防災」「物流」の計4つのゾーンに区分し、それぞれ開発する考えだ。利便性向上のため、瀬谷駅との間で新交通システムを導入する方針。

市と相鉄HD、三菱地所が連携し、地権者らとも協議しながら全体の有効的な活用方法を検討しており、三菱地所は約15万平方メートルの物流エリアを軸に開発計画を推し進めている。現時点では相鉄HDは引き続きパートナー企業として開発に参画するとみられる。

(藤原秀行)

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