作業時の身体負荷を大きく軽減と期待
パナソニック子会社で物流現場などの作業負荷を軽減する着用型ロボット「パワードウェア」を手掛けるATOUN(アトウン、奈良市)は6月1日、ねじ締結製品などを担っている八幡ねじ(愛知県北名古屋市)が岐阜県各務原市に構えている物流拠点「各務原DC」で、腕と腰をサポートできるパワードウェア「ATOUN MODELY+kote」3台を導入したと発表した。6月1日はまさに、ねじ商工連盟が1975年7月に制定した「ねじの日」という。
ねじやボルトはぎっしりと詰まった状態で箱詰めされて出荷されるため、個々の箱の形状は小さくても重く、1個当たりの重さが30キログラム近くになる場合もあるという。そのため、八幡ねじは早い時期から運搬作業プロセスの改善に取り組み、ベルトコンベアなどの大型設備を導入して出荷作業の機械化を進めてきた。
しかし、現場に欠かすことのできない“産業の塩”と呼ばれるねじには、眼鏡に使用されるような小さなものから、土木工事に使用される大きなものまで、同社が扱っているだけでも40万もの種類があるだけに、出荷の際のパレットへの積み込みや在庫管理の際の仕分け作業はどうしても人の手にゆだねざるを得ず、作業が長時間に及ぶことも少なくないため、作業者の身体的負担が課題となっていた。
ATOUNはパワードウェアを活用し、作業負荷を大きく減らせるようサポートする考え。
※以下、プレスリリースより引用
現場デモで体験した森部健氏(30代男性)
「ずっと腰痛が気になっていたのですが、パワードウェアを着けると腰がものすごく楽です。腕のことはあまり気にしたことがなかったのですが、腕のアシストを体験してみて、実はこれまで腕にもすごく負担がかかっていたのだなということもわかりました。作業全体がすごく楽になりました」
ATOUN MODEL Y + kote
アシスト力(MAX値) | 腰10kgf 腕12kgf(片腕6kgf) |
防塵、防水機能 | IP44 |
稼働時間(当社想定作業による) | 約2.5時間 |
重量(バッテリーを含む) | 5.8kg |
(ロジビズ・オンライン編集部)