トラスコ中山がシナモン、GROUNDとの資本・業務提携を正式発表★詳報

トラスコ中山がシナモン、GROUNDとの資本・業務提携を正式発表★詳報

名古屋大とも産学連携協定締結、26年にAIで需要予測し「先読み納品」実現目指す

トラスコ中山は6月15日、次世代の高機能な物流オペレーション構築を目指し、AI開発のシナモン(Cinnamon)、GROUNDの2社と同30日付で資本・業務提携すると正式発表した。

トラスコ中山が両社にそれぞれ5億円を出資する。併せて、名古屋大とも産学連携協定を同日付で締結した。

シナモンのAIを活用し、5年後の2026年をめどに、天候などのデータを基に顧客の機械工具などの需要動向を高精度で分析・予測し、必要な量が増えると見込まれる商品を先に納品できる「先読み納品」体制を構築。顧客の欠品リスクを回避することを目指す。

GROUNDの物流ロボット開発などの知見も生かし、ロボットやAI、IoTといった先進技術を積極的に物流現場へ導入、物流基盤をデジタル化した「トラスコDX(デジタルトランスフォーメーション)2・0」の確立を図る。

3社と名古屋大がタッグを組み、24年にトラスコ中山が愛知県北名古屋市で最大250億円程度を投じて稼働させる予定の物流施設「愛知新物流センター」で、新たなオペレーションを展開できるよう取り組む。その後は別の物流施設にも展開していくことを視野に入れている。

東京都内の本社で同日記者会見したトラスコ中の中山哲也社長は、次世代の物流に移行するため「信頼して未来を託せるパートナーが必要となってきた」と解説。「デジタル企業に移行し、産業構造転換の推進力になることを目指す」と強調した。


会見する中山社長


会見後の撮影に応じる(左から)名古屋大・松尾清一総長、シナモン・平野未来社長CEO(最高経営責任者)、トラスコ中山・中山社長、GROUND・宮田啓友社長CEO




提携のイメージ(いずれも各社提供)

(藤原秀行)

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