業界の生産性向上加速狙い
マーキュリアホールディングス傘下のマーキュリアインベストメントは8月3日、同社と伊藤忠商事が2019年に共同で組成した不動産・物流業界特化型の投資ファンド「マーキュリア・ビズテック投資事業有限責任組合(通称・BizTechファンド)」が、AGV(自律搬送ロボット)の設計・開発を手掛ける匠(福岡市)に出資したと発表した。
BizTechファンドは自動化・機械化が遅れている不動産・物流業界の業務革新を後押しするのが狙い。既にロボットの納入実績を持ち、技術力の高さとリーズナブルな価格設定が評価されている匠の成長支援を通じて物流業界の生産性向上を加速させたい考え。
具体的な投資額は開示していないが、WMパートナーズが運用するWMグロース4号投資事業有限責任組合が5月に実施した投資分と合わせて約4億円を調達したという。
BizTechファンドのファンド規模は約31億円で、サンケイビルや芙蓉総合リース、日鉄興和不動産、三菱倉庫なども出資。これまでに庫内のピッキング作業をサポートするAMR(自律走行ロボット)の開発を手掛けているスタートアップ企業のRapyuta Robotics(ラピュタロボティクス)などに投資した実績を持つ。
匠の棚搬送ロボット「TiTra G(GRIDタイプ)」(同社ホームページより引用)
(藤原秀行)