第1号案件で23年夏竣工見込む、今後も4大都市圏近郊で中小規模案件に照準
分譲マンションなどを手掛ける東証ジャスダック上場の不動産会社のアスコットは12月16日、初の自社開発となる物流施設「(仮称)アスコット・プライム・ロジスティクス加須」の用地を埼玉県加須市で取得したと発表した。新規参入と加須での開発計画自体は今年7月に公表済み。
併せて、オリックス不動産投資顧問にアセットマネジメント(AM)、プロパティマネジメント(PM)の両業務を委託することも決めた。
加須のセンターは鉄骨造の地上3階建て、延べ床面積は8774平方メートルとコンパクトサイズを想定している。東北自動車道の加須ICから約4キロメートル、東武伊勢崎線の加須駅から徒歩約15分のエリアに立地している。
2022年初夏の着工、23年夏の竣工をそれぞれ見込む。加須市が利根川流域にあり、鯉のぼりが伝統工芸品であることを踏まえ、「川の水面のきらきらとやさしく瞬くさまと、鯉のうろこをモチーフとして施設外観に表現する予定」(アスコット)という。
アスコットは中国で金融事業など幅広く手掛ける中国平安保险(集团)股份有限公司のグループ企業。SBIホールディングスも約35%出資している。
アスコットは今後、東京・大阪・名古屋・福岡などの大都市圏近郊に照準を合わせ、交通アクセスが良い立地を厳選、開発を検討していく方針。今後も敷地面積が約5000平方メートル以上の中小規模案件を狙う。
具体的な戦略エリアとして、
首都圏:東京都心から約50キロメートル圏内(圏央道エリア)
関西圏:大阪市中心部より約30キロメートル圏内(内陸・湾岸部)
中部圏:名古屋市中心部より約20キロメートル圏内(内陸・湾岸部)
九州圏:箱崎ふ頭・福岡空港・鳥栖付近
――をそれぞれ挙げている。
物流施設の完成イメージ(アスコット提供)
(藤原秀行)※ロゴマークもアスコット提供