気候変動問題への取り組み評価
飯野海運は2月21日、みずほ銀行と、海運業界として初の環境評価融資商品「Mizuho Eco Finance」のコミットメントライン契約を締結したと発表した。
この契約は複数の金融機関が参加するシンジケーション方式で組成されており、みずほ銀行と参加金融機関が、同社のサステナビリティ確保の取り組みを金融面でサポートする。
「Mizuho Eco Finance」はグローバルに信頼性の高い環境認定や評価などを取り入れたみずほリサーチ&テクノロジーズの環境評価モデルを活用。企業の取り組みや指数をスコアリングし、一定のスコア以上を獲得した企業と融資契約をする。
飯野海運グループは中期経営計画「Be Unique and Innovative. : The Next Stage‐2030 年に向けて‐」で、気候変動をマテリアリティ(重要課題)の一つと位置付け、温室効果ガス排出量削減目標の策定やサステナビリティへの取り組みを進めている。
また、気候変動がもたらす事業へのリスクと機会に関する分析と対応を強化。関連情報の開示拡充に努めるため、2021年7月には 地球温暖化による気温上昇で企業価値にどのような影響が生じるかといった点を分析し、財務情報として開示するよう企業に求めているTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同している。
「Mizuho Eco Finance」のコミットメントライン締結に当たっては、飯野海運がTCFD提言への賛同に加え、海運部門と不動産部門の両方で2030年および2050年までの温室効果ガス排出量削減目標を掲げていること、サプライチェーン全体で年度ごとのCO2排出量を開示していることなども評価された。
(ロジビズ・オンライン編集部)