国交省の有識者検討会、ダイヤ固定化や災害への脆弱性など課題解決策を議論
国土交通省は3月17日、「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」(座長・根本敏則敬愛大学経済学部教授)の初会合をオンラインで開催した。
環境負荷がトラックより低いことなどが着目されているものの、輸送量が長年伸び悩んでいる鉄道貨物について、国交省は利用を増やすための使い勝手の改善策などを検討。今年7月をめどに意見を取りまとめ、政策に反映させていきたい考えだ。
検討会は大学教授4人と、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)や全日本トラック協会、鉄道貨物協会、全国通運連盟、全国農業協同組合連合会、JR貨物などの関係者、関係省庁の担当者が参加。
国交省が2013年に策定した「貨物鉄道輸送の将来ビジョンに関する懇談会」の報告書も参考にしながら、固定化されたダイヤ、トラックやフェリーといった他のモードとの限定的な連携、災害に対する脆弱性などの課題をいかに解決し、物流領域の脱炭素化やトラックドライバー不足改善に貢献できるようにするかを議論する。荷主企業が鉄道貨物を使うインセンティブについても検討する。
(藤原秀行)