日野自動車、新たにエンジン1機種で燃費データの不正を確認

日野自動車、新たにエンジン1機種で燃費データの不正を確認

国交省、行政処分へ

日野自動車は3月25日、日本市場向けのトラックやバスに用いるディーゼルエンジンの排気ガスや燃費に関するデータを不正に改ざん、国土交通省に提出していた問題を受け、国交省の行政処分を前にした聴聞に対して陳述書を提出したと発表した。

日野自動車は既に公表しているエンジン3機種に加え、新たに小型バス向けの小型エンジン「N04C(尿素 SCR)」に関し、認証試験の燃費測定で意図的に性能を偽っていたと判断したことを明らかにした。最初に不正を発表した3月4日の時点では、「N04C」については不正の有無は判明していないが燃費性能の問題が発覚したと説明していた。

また、陳述書で、既に不正行為があったと明らかにしているエンジン3機種について「当社としての意見はない」と国交省に表明したことも明らかにし、行政処分を受け入れる姿勢を示した。

国交省は近く、道路運送車両法に基づいて同社に行政処分を科し、当該のエンジンについて車両の型式指定や燃費の評価を取り消す予定。

日野自動車によると、「N04C」に関し「認証試験の燃費測定で燃費性能が基準を満たしていない可能性を認識した上で、アイドリング時の燃料消費量について、燃料流量が安定する前の測定開始といった燃費に有利な条件での試験実施や、複数回の測定結果から最も良い値を採用するといった不正行為を確認した」という。

(藤原秀行)

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