中長期戦略公表、ブルーヨンダー軸に環境負荷低減貢献も目指す
パナソニックホールディングス(HD)は4月1日、グループの中長期戦略を公表した。
世界的な脱炭素の潮流を受け、2050年に向け現時点の全世界のCO2排出量の1%に相当する3億トン以上を削減する目標を新たに設定。
事業の競争力強化でキャッシュ創出力を向上させ、2022~24年度の累積営業CF(キャッシュフロー)は2兆円、累積営業利益は1.5兆円、24年度のROE(自己資本利益率)は10%以上をそれぞれ目指す方針を打ち出した。
実現のため、22~24年度に「成長領域」へ4000億円、「技術基盤」に2000億円を投じる方針を表明。成長領域は車載電池、サプライチェーンの最適化支援ソフト、高性能な空調設備を列挙、技術基盤は水素エネルギー、多様なデータを分析して産業活性化や社会問題解決を図るCPS(サイバー・フィジカル・システム)などを掲げている。
サプライチェーンの領域については、21年9月に買収を完了した米業務効率化支援ソフト大手のブルーヨンダー(旧JDAソフトウエア)を軸に、顧客のサプライチェーン自動化などを促進、環境負荷低減にも貢献していく意向をアピールしている。
(藤原秀行)