CO2と合成微生物用いた新製法の商業化目指す
米ユナイテッド航空グループで航空領域の環境負荷低減技術開発を担うスタートアップ企業のユナイテッドエアラインズ・ベンチャーズ(UAV)とオクシ・ローカーボン・ベンチャーズ(OLCV)は3月29日、米ヒューストンに拠点を置くバイオテクノロジー企業センビタ・ファクトリーと環境負荷が低い持続可能な航空燃料(SAF)の製造で協業すると発表した。
CO2と合成微生物を用いた新製法でSAFを製造、商業化することを目指す。UAVは併せて、センビタ・ファクトリーに出資した。具体的な金額は開示していない。
OLCVはオキシデンタル石油(Oxy)の子会社で、センビタ・ファクトリーの創業時に出資している。
SAFは石油以外を原料とし、ライフサイクルでの温室効果ガス排出量を削減できる代替ジェット燃料。ユナイテッド航空はSAF製造へ積極的に投資している。
センビタ・ファクトリーは合成バイオ技術を用いてCO2を化学物質や持続可能な航空燃料などを含む代替燃料に変換。同社はこの技術をいち早く採用して重工業の脱炭素化を支援するとともに、微生物学を用いて二酸化炭素を燃料に変換する方法の確立に取り組んでいる。
(藤原秀行)※写真はユナイテッド航空提供