帝国データ調査で企業の仕入れ単価DIが過去最高水準に、運輸・倉庫業は販売価格への転嫁特に進まず

帝国データ調査で企業の仕入れ単価DIが過去最高水準に、運輸・倉庫業は販売価格への転嫁特に進まず

ウクライナ侵攻などが影響

帝国データバンク(TDB)が4月5日公表した3月の景気動向調査によると、原材料や部品の調達コストの動向を示す「仕入単価DI」は全体の平均が71.6となり、調査開始以来の最高を更新した。

一方、商品やサービスの販売価格の動向を示す「販売単価DI」は56.0に達し、こちらも調査開始以降で最も高い水準を記録した。

DIは前年同月に比べて調達の単価が上昇したか低下したかを表しており、50を上回ると単価が上昇していることを意味している。ロシアのウクライナ侵攻などで原材料が高騰していることが影響しているもようだ。

仕入単価DIが販売単価DIを上回っており、その差は拡大傾向にある。コスト上昇分を販売価格に十分転嫁できていないことが浮き彫りとなった。


(TDB資料より引用)

業界別に見ると、仕入単価DIは10業界中8業界、販売価格DIは5業界でそれぞれ過去最高の水準に到達した。

運輸・倉庫業界を見ると、仕入単価DIは軽油やガソリンの価格上昇などを背景に、75.0で過去最高を記録したが、10業界中で一番低かった。一方、販売単価DIは51.8で飲食店に続いて2番目に低かった。

仕入単価DIと販売単価DIの差は23.2で、やはり飲食店に続いて2番目に大きく、運賃やサービス価格への転嫁が特に進んでいないことをうかがわせた。

個別の声では「まん延防止等重点措置の解除で経済活動に回復の兆しが見え始めたが、ウクライナ情勢に端を発した原油高による影響や、福島県沖で発生した地震が水を差す形となっている」(一般貨物自動車運送)と懸念する向きがあった。

調査は3月17~31日にインターネットで全国の2万4561社を対象に実施、47.9%に当たる1万1765社が回答した。運輸・倉庫業は530社が協力した。

(藤原秀行)

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