サントリーロジ、沖縄・豊見城の新物流拠点でDX推進し荷役作業2割効率化目指す

サントリーロジ、沖縄・豊見城の新物流拠点でDX推進し荷役作業2割効率化目指す

統合WMSとバース予約システム連携、AI使ったフォークリフトの安全推進策も

サントリーホールディングス(HD)傘下のサントリーロジスティクスは4月9日、沖縄県豊見城市で開設したサントリーグループ向けの新たな物流拠点「沖縄豊見城(とみぐすく)配送センター」の概要を公表した。

大和ハウス工業が開発した物流施設「DPL沖縄豊見城Ⅰ」(地上2階建て、延べ床面積3万9970平方メートル)に入居し、2695坪(約8900平方メートル)を利用。サントリーHDグループの飲料を取り扱うため、低床式のバースとなっている。立地が海岸のため、高波や高潮、津波に備えて2階の左区画を選んでいる。

DX施策の中核として、総合WMS(倉庫管理システム)と利用するトラックバースの事前予約システムを連動させ、トラック待機時間と庫内荷役の負荷をそれぞれ低減することを想定。運送事業者が事前にバースの空き時間を確認、スマートフォンで予約できるため、センター側も到着前の準備を計画的に進め、円滑に入荷作業を済ませられると見込む。

サントリーロジスティクスは庫内荷役作業を約20%効率化できると見込んでいる。輸送に伴う温室効果ガスの排出削減にもつながるとみている。

また、サントリーロジスティクスと富士通が共同で開発した、フォークリフトに取り付けたドライブレコーダーで録画した動画から危険運転の有無をAIが自動で検知するシステムを導入。フォークリフトオペレーターの技能向上と安全確保、商品の汚破損削減を目指す。

DX化やフォークリフトの安全確保の取り組みを踏まえ、沖縄県からSDGsの普及啓発活動に意欲的な企業・団体を対象とする「おきなわSDGsパートナー」の認証を取得したことをあらためて紹介。今後はフォークリフトのバッテリー再生やリチウムイオンバッテリー導入も検討、環境負荷低減を図る方針を打ち出している。


センターが入る物流施設外観(サントリーロジスティクス提供)

(藤原秀行)

物流施設/不動産カテゴリの最新記事