従来のアクティブRFIDタグを小型軽量化、児童の在校状況などにも応用見込む
ユーピーアール(upr)は4月14日、物流機器などの在庫・入出庫管理システムに用いていたアクティブRFIDタグを小型化した「DXタグ」を開発、実証実験を始めたと発表した。今秋の製品提供開始を予定している。
DXタグは様々な用途に活用できるよう、従来のアクティブRFIDタグを小型軽量化し、機能を追加した。固定資産の管理から児童の在校状況、畜産動物の所在確認などが目視不要で遠隔から管理できるようになると見込む。
(upr提供)
uprは物流用パレットのレンタル事業で、パレットの在庫・入出庫管理がリアルタイムで可能となるシステム「スマートパレット」を展開。アクティブRFIDタグ搭載のパレットと、電波を正確にキャッチする高性能の専用リーダー(受信機)を組み合わせており、アクティブRFIDタグは約40万個流通している。
同システムのユーザーから、アクティブRFIDタグに関し「もっと小型で、かつ装着が簡易なものはないか」「物流現場以外にも利用できないか」との要望が出ていたのを考慮。DXタグは現行アクティブRFIDタグをより簡便に装着できるようにしたほか、用途に合わせて発信頻度を調整できる機能を追加し、従来以上に管理対象を広げている。
用いる周波数帯はWi-FiやBluetoothとの干渉を防ぐ920メガヘルツ帯を採用。最大300メートルの長距離通信が可能。低消費電力化で充電・取替不要の電池を内蔵し、最長使用年数は10年と想定している。加速度センサーを生かした振動感知機能による使用状況確認で不稼働資産などの最適化、温度センサーによる施設の温度管理や機器異常の予兆管理にも利用できるとみている。
■商品詳細
商品名:DXタグ
サイズ、重量:82mm×35mm×18mm、約55g
使用範囲:-25℃~+60℃
通信規格:920MHz帯特定小電力無線局
ARIB STD-T108
特徴:読み取り距離最大300m(リピータ利用でさらに拡大可能))、防水対応(IPX7)、
電池寿命最長10年(電池交換・充電不要)、振動・温度センサ内蔵
(藤原秀行)