【現地取材】オリックス不動産、大阪・箕面で竣工した関西初の「再エネ100%物流施設」を公開

【現地取材】オリックス不動産、大阪・箕面で竣工した関西初の「再エネ100%物流施設」を公開

6.4万㎡、新名神ICに近接し西日本広域カバー可能と見込む

オリックス不動産は4月20日、大阪府箕面市で新たに完成したマルチテナント型物流施設「箕面ロジスティクスセンター」をメディアに公開した。

地上4階建て、延べ床面積は6万4464平方メートル。最大で5テナントが入居可能な設計を採用している。1~2階はスロープを導入し、最大でトラック60台が同時接車できるバースを備えている。


箕面ロジスティクスセンターの外観(オリックス不動産提供)


正面入り口から望む


4階のフロア


2階のトラックバース


1階から2階へ直接上がることができるスロープ

新名神高速道路の箕面とどろみICから約2.2キロメートル、阪神高速道路の池田木部ICから約7.2キロメートル。大阪市中心部から25キロメートル圏内に位置し、関西をはじめ西日本の広域をカバーできる配送拠点として活用できると見込む。

近隣の箕面森町住宅地区は宅地分譲や小中一貫校の設置などが進み、人口が増えているエリアのため、労働力確保の面でも強みがあるとみている。


所在地(オリックス不動産提供)

オリックス不動産は今後、新たに自社開発する物流施設の原則全てを対象に、太陽光発電設備を採り入れるなどして、テナント企業が100%再生可能エネルギー由来の電力を使えるようにする環境配慮型とする方針を打ち出している。箕面ロジスティクスセンターは6月に太陽光発電設備の設置工事を始める予定で、関西圏では初の「100%再エネ物流施設」となる。

太陽光で生み出した電力で物流施設内の電力を賄うほか、雨天や夜間など太陽光発電ができない時にも、オリックスグループが別の再生可能エネルギー発電設備で作り出した電力の環境価値を「非化石証書付き電力」としてテナント企業に提供。“100%CO2フリー”の電力で庫内作業を続けられるようにする。

他にも働きやすい環境を整備するため、白と木目を基調とした明るい雰囲気の内装を備えたカフェテリアを1階に設置。屋外テラスも設け、季節に合わせて新緑や紅葉などの景色を楽しめるようにしている。施設内は最上階のフロアに空調設備を取り付けており、庫内の温度上昇を抑えて夏場でも過ごしやすいようにする。


1階のカフェテリア


屋外テラス


箕面の自然が展望できる


最上階のフロアには空調設備を導入し、夏場でも快適に作業できるようにしている

オリックス不動産は関西圏で箕面ロジスティクスセンターに続き、現在3棟の物流施設開発を進めている。今後も関西圏は沿岸部と内陸部の両方でバランス良く開発を進めていきたい考えだ。


事務所スペースは窓からバースの様子を確認できるよう配慮


館内放送設備も取り付けている


女性用トイレには個人用の貴重品保管スペースを設置

■「箕面ロジスティクスセンター」施設概要
名称:箕面ロジスティクスセンター
所在地:大阪府箕面市森町西三丁目2-60
交通手段:新名神自動車道「箕面とどろみインターチェンジ」まで約2.2km
阪神高速道路「池田木部インターチェンジ」まで約7.2km
能勢電鉄妙見線「ときわ台」駅まで車で約7分(約3.5km)
敷地面積:28,182.83㎡(約8,525.30坪)
延べ床面積:64,464.95㎡(約19,500.64坪)
規模・構造:地上4階建(地上1階・2階バース)、鉄骨造
その他:床荷重1.5t/㎡、梁下有効高5.5m、一般駐車場124台(うち機械式26台)
全館LED 完備、非常用発電機完備、空調実装(4 階)、
太陽光発電設備実装(2022年6月設置工事着手予定)
電気自動車(EV)充電スタンド8基設置
設計・施工:前田建設工業株式会社
着工:2020年10月1日
竣工:2022年3月29日

(藤原秀行)

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