パナソニックHD、米ブルーヨンダー中心のサプライチェーン効率化支援会社新設し上場目指す

パナソニックHD、米ブルーヨンダー中心のサプライチェーン効率化支援会社新設し上場目指す

コロナ禍やウクライナ侵攻契機に需要増と判断、時期は未定

パナソニックホールディングス(HD)は5月11日、昨年9月に買収が完了した米国の製造業・流通業向け業務効率化支援ソフトウエア大手ブルーヨンダー(旧JDAソフトウェア)を中心として、サプライチェーンの効率化・最適化を手掛けるSCM事業の新会社を設立、株式上場を目指す方針を発表した。

ブルーヨンダーにパナソニックグループのパナソニックコネクトが手掛けている在庫数量の変動把握や商品の需要予測といったSCM関連の事業を集約する形になるとみられる。上場後もパナソニックHDが新会社の株式の過半を握る見通し。現状では上場時期については「未定」と説明している。

パナソニックHDは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やロシアのウクライナ侵攻で企業のサプライチェーンの混乱が続いていることを契機として、業務効率化がさらに重要視されるようになると判断。SCM事業をより強力に展開するため、新会社設立に踏み切る。

今後は研究開発により注力するとともに国内外企業のM&Aも積極的に検討する。新会社を通じてSCM事業を海外でも広げていきたい考え。併せて、ブルーヨンダーのソフトウエアがまだ欧米ほど広く浸透していない日本で需要の開拓を図る。

パナソニックHDは今年4月、車載電池、サプライチェーンの最適化支援ソフト、高性能な空調設備の「成長領域」に22~24年度で累計4000億円を投資する方針を表明している。

(藤原秀行)

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