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新たな燃費・排ガス不正発覚、トヨタ・豊田社長は「大変遺憾」

新たな燃費・排ガス不正発覚、トヨタ・豊田社長は「大変遺憾」

日野自動車・小木曽社長記者会見詳報(その2)

日野自動車・小木曽社長記者会見詳報(その1)

日野自動車の日本市場向けトラック・バス用ディーゼルエンジンの排出ガスや燃費に関する認証申請に不正行為があった問題で、社内に設けた第三者による特別調査委員会(委員長・榊原一夫元大阪高等検察庁検事長)の調査報告書公表を受け、同社の小木曽聡社長は8月2日、東京都内で記者会見を開いた。内容の詳報を複数回にわたって掲載する。


会見する小木曽社長

お客様の現場に出向いていろんなお話、ご要望を聞いている

――3月の時点で型式指定が取り消されたエンジン機種の指定復活はいつごろになるのか。新たなリコールの発生で今期の営業成績がどのような影響を受けるか。
小木曽社長
「1点目は、3月4日に型式取り消しという処分を受けた。少し、先ほどの質問の回答とかぶるところはあるが、もう一度整理してご回答させていただく。3月4日の型式取り消しの処分のタイミングで国土交通省より徹底的な調査と再発防止というご指示をいただいた。この調査というのがやはり、いつ、どのようにという過去、ならびにオンロードだけではない建機メーカーさんのところ、これを特別調査委員会に委嘱をして、今回、調査報告をしながらわれわれの現時点での再発防止を報告させていただいている。ということからすると、1つずつわれわれとしてもお客様にご迷惑を掛けて出荷を停止しているので、前へ進めることをやっているが、今日ご報告をさせていただいたり、この場でも第1部、2部でもご指摘いただいたように、調査結果はかなり多岐にわたりメーカーとしての責任も重たいというふうに感じている」

「今後については、次に向かってわれわれがさらに対応を進めていく必要はあるのかなとメーカーとしても思っているが、新たな認可とか、次へのステップというのはやはり型式の認証なので、国土交通省の方で決めていくことになる。私からはなかなか(時期のめどなどを)申し上げられないところだ。1日も早く前へ進むためには、今回の問題を重く受け止めて、しっかり進めていくということだと思う」

「少し補足をさせていただくと、3月4日以降も国土交通省からもやはり日野のこの不正があった事実に踏まえて、足元で確認、再生に向けてやっている試験、確認の試験、技術検証という名前でやっているが、これが本当に妥当かどうかはよくよく調べてやるようにというご指導もいただいている。われわれは、今日の再発防止策にも書いているが、以前、不正が起きた時は大きく変えて、認証の試験、確認試験といえども全て品質本部に所属する法規認証のところで整備をした規定類で行っている。この内容については島本先生もいらっしゃる調査委員会の方も進め方が妥当であるということを確認していただきながら、1つ1つ確実に前に進めていこうと思っている。ただ、やはり事案の重大さに鑑みて、認可については引き続き監督官庁のご指示をいただきながら進めていきたいと思っている」

「2点目の、新たなリコール等の処置の事業への影響は、今回、内容が明確になったばかりなので、今後、事業への影響をしっかり精査して、事業に織り込む内容についてご説明ができるように、しっかり確認を行い、明確になった時点でまたご案内をさせていただきたい」

――3月からおよそ5カ月間、一番不安を感じている顧客に対して、具体的にどんな対応をしてきたのか。日野は国との連携、商用車メーカーとの連携で、トラックの隊列走行で重責を担われている。先般のCJPTでも非常に大きな責任がある、車両も開発されてるというところだが、今回の事象とは別の要件で、例えば社内的な問題が見つかっているのか、いないのか、それともそれは別に切り分けて考えておくべきなのか、その辺りのお話を伺いたい。
「1点目、3月から5カ月が経っている。お客様への対応は、今回の不正行為について真因の究明だけでも本日まで掛かっているので、様々なご心配とか、あとは大型のトラックが止まっていることによって、予定していた車両が入ってこない。どのくらい遅れるかというのはまだ前例のない事案なので、予定をお伝えすることができない。こういったことで、様々なお客様へのご迷惑、ご心配をお掛けしている。ただただ申し訳ないと思っている」

「分からない時には、何とか、なるべくお客さまの近くへということで、われわれのメーカーからも四十数名のメンバーが販売会社に赴いて、そこに常駐して、販売会社とともにお客様の困り事、ご要望を聞いたり、1つ1つの会社さんの困り事への対応を聞いたりというようなことをしている。本来であれば問題を早く直し、新たな車をお届けしたりすることが一番だとは思うが、やはり今回起きた事象が重たいため、全員で、メーカーの社員全員で手分けをして、お客様の現場に出向いていろんなお話、ご要望を聞く、違うものでも何かお役に立てることがあれば協力をさせていただく、こういったことを進めている」

「一方で、違う意味のお客様だが、われわれの出荷が止まると、仕入れ先の皆様が大変困るので、仕入れ先の各社の皆様のところにも足を使って赴き、お話を聞き、困り事の対応、また業績が厳しいところはわれわれが計画していた購入をできないわけだから、その部分の対応、補償といったこと、細かくやってきている」

「2点目のご質問の、国との連携も含めて、自動運転についてとか、あとはCJPTで様々なプロジェクトをやっている。こちらについては、今回いろいろ指摘をいただいているので、足元の新しい仕事についてはより改善したメンバー、チーム、体制で臨むようにしている。足元でリソースの状況はそれほど余裕がない。今回の問題にも向き合わなければいけない。ただ、やはり将来のお客様のための仕事は大切なので、少し取り組むプロジェクトの数等をしっかり選び、その選んだプロジェクトについて、しっかり集中して社員が取り組めるようなことを気遣って進めているところだ。まだまだ至らぬとこはあるかもしれないが、将来に向けての取り組みについても、今回の件から多くを学んで、より良い取り組みができるように臨んでいきたい」

悪いニュースが下から上に上がりにくい

――今回新たな不正というか、問題が何点か出てきているが、この件は小木曽社長はじめ日野自動車が認識したのは昨日ということか。
「はい。今回、この特別調査委員会による過去の不正全容調査報告をいただいたのは昨日。全容は昨日。実際は特別調査委員会に全面的に調査をお願いしているので、われわれも1つ1つの過去のデータ、インタビュー、あとはデジタルのデータ、会議議事録等は一緒になって調査協力をしているので、どのような進捗で進めてきてるかということはある程度把握していたが、最終的な、調査委員会が確認、検証終わって、全体としていただいたのは昨日ということになる。ただ、調査協力して進めている中で、どういったエリアをどのように進めているかというのは当然、協力するという立場で把握していた部分がある」

――今回新たに出てきた部分は非常に重い内容で、あらためて調べ直さなければいけないと思ったが、ちょっと翻って考えると、6月の定時株主総会の際にはある程度、今回公表の内容に近いようなことは把握していたと思うが、そこで説明のないまま定時株主総会を開催した。結果、賛成の割合自体は前回より下がっているが、今の取締役は選任された。ある程度状況を把握しているにもかかわらず、説明しないで株主総会を開き、それで取締役の体制を決めたというのは、株主に対する裏切りになるのではないか。
「申し上げた通り、今回のこの不正行為の内容について、確認が取れて入手したのは昨日ということになる。株主総会のタイミングでも、3月4日に発生した問題と、それに対する再発防止ということではさまざまなご説明、やりとり、資料を少し付けさせていただいたが、3月4日公表した不正案件でもやはり根っこにあるのは申請する、認証試験をする部分と開発する部署が一緒であったこと、やはりデータがきっちりと保管されずに、これが、3月4日の時点では、例えば1事例ではA05のHCのように途中で劣化していたものを替えてしまっているにもかかわらず、それが正式に記載されていないと。そこからしっかりひもといていっても、今回の調査報告書に関連することが想定できるような事案はあったので、3月4日の事案に対しての真因と再発防止ということをわれわれメーカーなりにやっていた。こちらについては少し、説明が分かりやすかったかどうかは別として、株主総会のときにも時間を掛けてご説明、ご報告をさせていただいて、新体制を承認いただいたということになる。今回の事案については調査委員会に委嘱していたものを、今回、8月の2日の本日の会見の前の1日にいただいて確認をしたということになる。少しリアリティーを持ってご理解いただきたかったので説明が冗長で長くなったかもしれないが、そういった内容だ」

――株主総会の場で3月4日に報告した以上の問題が発生しそうだ、みたいな説明はしていない?
「はい。その時点ではやはりまだ追加の不正行為があるかどうかは明確になっていなかったし、われわれも情報を正式に、というか情報をいただけていなかったので、その時点で分かる範囲のことをご説明し、ご質問に答えて、株主総会を執り行ったということだ」

――足かけ20年弱にわたって不正がずっとあったまま、是正されないまま、三菱自動車の不正もあった際にもちゃんと国に報告しなかったということだが、例えば内部通報制度だとか監査制度だとか、その辺りに不備がなかったのか。報告書でもいろいろ触れられているが、どうしてこういうことが下から上がってこなかったのか。
「当社においても、今、足元のところではもう内部通報制度やコンプライアンス系の仕組みを充実させ、まだまだ、より透明性のある職場、会社にしていきたいというふうに思っており、そういったことを充実させていこうとしている。今回の調査報告を、私自身も300ページをきっちり今から読み込みたいと思う。昨日の時点で見れるだけは一気に、斜めに読んだが、やはりここから読めることというのは、もちろん内部通報も大切だが、やはりパワートレーン実験という1つの部署、1つの担当者ではなくて、第1部の後半にも伝えた通り、1つの部署で長期間にわたって問題が継続して表に出なかったというのは、やはり会社の風土とか仕事の仕組みの中で、悪いニュースが下から上に上がりにくい。これは、もちろん内部通用のようなショートカットも大事だと思うが、通常はやはり、会社の仕事の不都合なことなので、これは不正をするのではなく、当たり前だが、問題が解決していない、日程が間に合わない、これを上に上げるようにすることに尽きると思う」

「それと斜め読みをした調査報告の中には、冒頭のご質問でもいただいたが、トヨタの仕組みを一部入れてるところがある、形として。チーフエンジニア、車両のチーフエンジニアがいる。それからエンジンの主査というのもいる。それで、パワトレの実験の部署がいる。ここは大きなエンジン、車両のプロジェクトであれば横通しで、今回の規制の、例えば燃費のハードルは高いけれど、どうなったんだろうとか、困ってないかとか、車全体で、少しお話もあったかもしれないが、車全体でどうしていくんだろうか。劣化耐久試験というのは一番開発の中で日程が掛かるものの1つでもあるので、これは日程の中で、みんなで心配をすることだし、その耐久試験に入る前に最終形に近い開発は終わっていなければいけないと思う」

「こういったことを1つ1つ横のつながり、上下のつながり、特に下から上へ困り事が上がるように、もしくは上は下に困り事を聞きにいくように、こういったことをやはりやれる、これは風土だと言ってしまえば一言で済んでしまうが、これはやはりこれからの時代、コンプライアンスファーストといわれる時代には、大切な経営マネジメントの1つではないのかと思っている。3カ月といわれたリードタイムの中ではそういったことをきっちりと明確にして実行できるような、社員全体で実行できるような形に持っていきたい」

――3月に発表されてから3、4カ月ぐらい経過した。北米の問題を考えれば1年以上経っている。この間にそういったところで状況は良くなっているのか。
「実は19年に気付きだしながら調査を開始し、国内の問題に気付きだした、国内にも調査を開始して、やはりこういったことが大切であると言いだしたのが20年の終わりぐらい。21年は昨年になるが、昨年度から会社方針の中に少し企業風土の改革をしていこうというものを入れ始めた。それとともにコンプライアンスの枠組もしっかり整え、やってきている」

「今年の3月以降については、翌月の4月からの新しい会社方針では偶然ではあるが、今回調査委員会に指摘されているように、やはり自部署だけではなくしっかり連携をしていくこと、あと社員の職場風土そのもの、それから困り事、言いたいことがしっかり言えるようにという趣旨の会社方針に大きく方向性を変えて、こぎだしている。あとはプレスインフォメーションにも書いた通り、同時に今年の6月に発行しているが、日野の企業理念と行動規範、行動指針、こういったものがかなり前に作られたもので、いわゆるこういったことが盛り込まれていなかったので、社員にも入ってもらったチームを作り、基本理念と行動規範、通称、3点をセットして「HINOウェイ」という形に名付けたが、こういったものを作り、検討を開始して、改善をだいぶ進め始めている。ただ今回、やはり指摘をいただくと、まだまだスタートして前よりは良くなってると思うが、企業の風土とか組織にまつわるところはさらに改善をしていかないといけないと認識している」

――報告書の劣化耐久試験について言及している部分。役員が劣化耐久試験について、担当役員以外は何も知らないと指摘されているが、この点についての感想を教えてほしい。今の役員の方はどうなっているのか。ベンチ不足に対する認識の齟齬というので黒丸がいっぱい付いているが、これはどう読めばいいのか。
「調査委員会報告書は、私自身もまだ受け取ったばかりなので、全てがこの場でお答えできるほど読み込めれてはいない。ちょっと2点目の質問については、この場でまだ回答できるだけの理解と読み込みになっていないので、1点目の劣化耐久をやはり役員のクラスで知らない人がかなりという辺りのコメントについて。当然認証試験とかエンジンの専門のところは専門性が高いので全ての役員が知っているべき事象ではないのかなと私は思う。ただ、開発の担当とか、日程進行管理をするような担当であれば、やはり把握するべきではないか。これはやはり開発の役員にとどまらず、先ほどの話と少しかぶるが、プロジェクト進行を一緒に進めていくプロジェクトチームの横のつながり、エンジン単独でお客様に出ていくわけでは、特にトラック、バスの場合はプロジェクトの中でチーフエンジニアがいて、大日程を立て、その中で進行していくので、そういった場合で劣化耐久試験というのはかなり目立つ存在であるというふうに意識している。やはりこの部分は1つの部署に全ての仕事と、仕事ともに課題とか悩みとかを封じ込めてしまった、これは直接関与がなかったとしてもやはり背景的な原因になってるんじゃないかと重く受け止めるべきだと思っている。役員会全員が知っているべきだとは思わないが、関連の役員は知っているべきではないかと思っている。ちなみに現在の役員層は全員よく理解している、当然ではあるが」


多くのメディア関係者が詰め掛けた会見会場

エンジンの部分でトヨタとの人材交流は非常に少なかった

――問題発覚からこれまでの対応、今日以降の今後の対応について、トヨタと一緒になって対応していく部分、トヨタの何らかの支援なり、親会社としての対応っていうところを承知の範囲で説明してほしい。この一連の問題の起点が2003年ごろとの説明だったと思うが、2001年からトヨタの子会社になっている。特別調査委員会ではそのことは、直接影響はなかったと回答しているが、認識は同じなのか。小木曽社長自身もトヨタの出身だ、トヨタの子会社になることが不正を抑制する、不正を断絶する、プラスの方向に結果的に働かなかったと言えると思うが、それはなぜか。
「当然弊社、日野自動車は上場して独立して運営をしている。今回の問題もやはり日野自身の問題であるというふうに認識しているが、大株主のトヨタ自動車だし、われわれの親会社でもある。今回の件についても報告を必要に応じて適宜やっており、今回トヨタの社長の豊田からコメントをこの場で、この場に向けてコメントを預かっているので紹介させていただく」

「今回、日野自動車が起こしました不正行為は、お客様はじめ全てのステークホルダーの信頼を裏切るものであり、大変遺憾に思います。このたび特別調査委員会の報告書を受領したばかりですので、まずその内容をしっかり拝見させていただきます」

「豊田社長からこういうメッセージを預かってまいったので、これからの対応についても、この内容をもってしっかり大株主親会社のトヨタとも連携をしていきたいと考えている」

「2点目のご質問は、おっしゃる通り2001年からトヨタの子会社という形でやってきている。今回の結果は残念ながら、トヨタグループに所属し、トヨタの子会社となっていたわけだが、不正の抑制ができなかった。これは裏返すとやはり日野自動車自身が問題を解決できなかったことになると思う。なぜかというのは、これから調査委員会報告もよく見て検討してまいりたいと思うが、特にパワートレーンのディーゼルのエンジンなどについては、これは乗用車とほとんど共通性がなく、エンジン、パワートレーンの分野は残念ながらトヨタとの人事交流、人材交流も非常に少なかったと思う。こういった部分も少し影響はあるかもしれないが、いずれにしてもこれからよく中身を見ていくことと、これからはどちらかというと連携は深め、学ぶべきところはしっかり親会社に学び、これから日野自動車を再生に向けて進めていきたいと考えている」

――先ほど47万7000台とあったのはE8とE9の規制の車なので、それ以前の2003年からの不正の対象車種を含めると47万7000台からさらに拡大する、ひょっとすると100万台近い規模になるということもあり得るのか。その規模感をどう見ているのか。
(担当者説明)
「E7とE6については、調査報告書には機種別の不正の有無は報告されてないので、そうした意味での数字は差し上げられないが、E6とE7でどれだけの台数があるか、マックスっていうことになると思うが、その中でどれだけのものに不正があるかは分からないが、総台数としましてはE6とE7、合計で約25万台、こういう数字になっている」

――現時点で分かってる範囲では、47万7000台に約25万台を足したものが考えられる最大の数字ということか。
(担当者説明)
「そうですね」

――2003年の規制対応から不正があった可能性があるということで、これに向けた試験の不正が実際に行われていたのは2002年なのか2003年なのか。
「調査報告書をいただいたばかりなので、今ちょっと、そこの中のスケジュールまでは残念ながらここで把握できていない。300ページ版はかなり時系列で詳しく書いてあったような気もするので、そちらで確認したいと思うし、追加で必要であれば、またわれわれでも確認をしたいと思う」

――今、ラインアップで販売を続けているのは小型のデュトロのみとの理解でよいか。
「おっしゃる通りだ」

――それ以外の車は全て出荷できない?
「出荷が止まっている」

――販売も停止しているのか。
「もう販売というか…」

――出荷済みのものはどうなっているのか。
「お客様がお買い上げになって所有権がもう移りつつあるような、在庫みたいな、流動のところは、さすがにお客様、お支払いいただいてるものはお買い求めいただいて、万が一対応が必要なものはそのあと対応するという形になると思う」

――今回新たに追加で判明した分については、今日、出荷を停止したという理解でよいのか。
「今回、特に不正が明確になったものについて、本日、国土交通省へご説明して、要は性能が未達ということでは、性能が確認できていて不正があったものとか、対応に困るものが、判断できなかったものがあったので、今日、国土交通省に、いわゆる技術検証で、性能は満足しているが過去にこういう不正があったものに対してご相談をさせていただき、正式に止めるようにという指示をいただいた。われわれのほうでは、少しその止める段取りとかはお伺いするのに当たって入っていたが、今日、不正全体に対しては国土交通省より性能の可否にかかわらず止めるようにという指示をいただいている」

安全の部分で大きな問題は見つかっていない

――他の国や仕向け地への拡大について。米国と、今回、欧州についても言及があると思うが、不正となる可能性はどのように見ているのか。米国の調査についても、司法省の調査に協力しながら、御社として自主的な調査の結果も当局に報告していると書いてあるが、それは不正がありそうだという報告なのか、それともなさそうだという報告なのか。
「まず米国だが、米国はEPA(環境保護庁)とDOJ(司法省)の調査に協力をして対応しているところだ。こちらは当局への指示に従って対応してる最中なので、あまり状況、内容について私どもから申し上げることができない状況。ご理解をいただければと思う」

「その他の仕向けについては、こちらで書いている通り、今回の国内に関連する、直接認証が関連するような部分については、内容について各地域の当局にしっかり報告をし、指示に従うということにしている。その他の地域でまた規制法規が違うようなところは確認をしっかり進めていくが、今回大きく問題になった劣化耐久試験がある部分と、ない地域もあるので、その辺りはしっかり分けて、問題の発生する可能性があるところについて重点的に確認をしてるところだ」

(担当者説明)
「先ほど私、E6とE7の合計、約25万台と申し上げましたが、申し訳ないが訂正させていただく。29万5000台の間違いだった。大変申し訳ない。E6とE7の対象台数は29万5000台」

――プレスインフォメーションの3ページ目の(2)の機種・車種別対応のマル3で税制優遇への影響は、実際どの程度か。今回の問題は燃費と排ガス関係だが、ユーザーとしてはやはり安全面など他の面でも心配が出てくると思う。そこについてはどのように説明していくのか。
「排ガス、燃費の優遇税制への影響の、今回追加で判明した部分、特に燃費が一番、優遇税制に関連するので、3月の時点では現行の大型用のエンジン2機種ということで、こちらについては税金の追加の納付分を見積もって先期の決算の中に入れている。今回、追加で判明した燃費、排ガスに対する追加納付分の金額については、これから少し、過去分に対しても含めて、どのように対応して支払う必要があるかというのは精査していくところ。今分かったところなので、これからということになる。判明次第お伝えできればと思う」

「今回、エンジンの排気ガス、燃費という認証で不正行為があったので、日野のその他の安全についてはどうかということ、これは調査委員会報告の中にもあったが、今回の不正行為というのはエンジンの中のパワトレ実験というとある部署の中に長く、長い期間にわたって発生した事案だ。他の部署についても、われわれ、今回の調査委員会ではないが、一般的な経営として、トラック、バスの安全品質、特に安全に関わる品質は最重要事項なので、今一度徹底して見てるところだが、今時点で大きな問題というのは見つかっていない」

「排ガス、燃費というのは認証試験で不正が行われて流出してしまうと、なかなか市場で分かりにくい部分もある。それも今回のように新車ではなくて耐久、劣化していった時に規制値を上回るといったような部分についてはなかなか分からない。一方で安全品質といったものは市場のサービスとか修理履歴、現実には無償保証期間中に部品が壊れる場合もゼロではない。やはりこの修理の状況等をしっかり見ながら安全に関わる品質に対してはしっかり見ているし、傾向的な不具合があった場合には省庁に、これは日本にかかわらず対応しているので、そういった観点からすると安全については、様々な面で安全性が確認できていると思う」

「ただ、今回いただいた調査委員会報告の中では、やはり開発から量産の品質に移るところでもっと管理をきちっとすべきではないのか、強化が必要とご指摘をいただいているので、この点をさらに織り込み、いわゆる耐久信頼性、安全という面でよりお客様に安心していただけるように、さらなるレベルアップを進めたい」

次回に続く)

(本文・藤原秀行、写真・中島祐)

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