日本GLPの巨大施設「アルファリンク」内、佐川グローバルロジや豊田自動織機なども協力
ユーピーアール(upr)は9月6日、人手不足などサプライチェーン全体が抱えている課題解決を後押しする先端DXソリューションを21種類集めたショールーム「DXデポ」を物流やメディアの関係者に公開した。
DXデポは日本GLPが神奈川県相模原市で開発した大規模物流施設「ALFALINK(アルファリンク)相模原1」の5階フロアの一角約1300平方メートル中に開設。uprが得意としているパレットを使った庫内の商品管理など、研究開発中のものも含めて多様な技術を展示することで、来場者が自らの現場で最適な技術導入を検討できるよう後押しするとともに、それぞれのソリューションを組み合わせた新たな物流業務効率化策を生み出していきたい考え。
uprの酒田義矢代表取締役は同日開催したDXデポの開所式典であいさつし、「当社が複数の先端企業が参加するDXデポをプロデュースすることで、物流業界の価値創造につながるDXソシューションの創出に尽力する」と意義を強調した。
DXデポ
あいさつしたupr・酒田社長
酒田社長らによるテープカット
DXデポの立ち上げには場所を提供した日本GLPのほか、SGホールディングス傘下で3PL事業などを手掛ける佐川グローバルロジスティクス(SGL)、豊田自動織機、日本GLP子会社でトラック予約管理システムなどを展開しているモノフル、プラスオートメーション、シーオス、長野日本無線を合わせた計7社が協力。
DXデポのフロアは製造工程向けの「生産工場ゾーン」、「物流センター・倉庫ゾーン」、「輸送ゾーン」の3つに分けており、それぞれに先端DXソリューションを配置。製造・物流現場で抱えている悩みに最適な解を提示できるよう配慮している。
協力した7社(upr提供)
DXデポのエリア分け(upr提供)
生産工場ゾーン
物流センター・倉庫ゾーン
輸送ゾーン
プラスオートメーションが取り扱っているロボットソーター「t-sort」
シーオスの自律走行型搬送ロボット「SLAM式キーカート」
最長10年間利用可能なバッテリーを持つアクティブRFIDタグとリーダー(受信機)を組み合わせ、庫内の荷物の情報を適正に管理できるシステムを公開。研究開発中のものとして荷物のバーコードをスマートフォンのカメラで読み取り、パレットやかご台車と荷物の情報をひも付ける「UスマホKENPIN」、アクティブRFIDタグを搭載したパレットと荷物の情報を結び付け、フォークリフトの位置情報を組み合わせて、平置きの荷物のロケーション管理が可能になるシステム、距離を計測するTOFカメラを使い、パレット上の荷物の個数を自動的につかめるシステムなどを列挙している。
DXデポで紹介しているソリューション(研究開発中のものを含む、uprリリースより引用)
距離を計測するTOFカメラで撮影すると個数を自動で確認する
様々なマテハンの個数を自動でカウントする「マテハンファインダー」(研究開発中)
(藤原秀行)