米デカルト・データマイン調査、2年4カ月ぶり2桁のマイナス
米調査機関デカルト・データマインが10月11日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、9月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比12.6%減の154万6488TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が混乱した2020年6月以来、26カ月(2年2カ月)ぶりに前年実績を割り込んだ8月に続いてのマイナス。中国が大きく減少したほか、台湾やタイなども落ち込んだ。世界経済の先行きに不安を感じさせる内容となった。
貿易量の約6割を占める中国は21.0%減の89万7105TEUで、4カ月ぶりのマイナス。新型コロナウイルスが急速に拡大した2020年5月以来、2年4カ月ぶりの2桁減を記録した。
全体では、6カ国・地域がマイナスだった。取扱量2位の韓国は7.2%増の16万4968TEU、3位のベトナムは32.1%増の15万3736TEUとなった半面、4位の台湾は11.4%減の7万5298TEUにとどまった。日本は8.1%減の2万7706TEUだった。
9月の主要品目別実績は、トップの家具類が18.3%減、2位の機械類も12.7%減など、10品目中9品目が前年の水準を下回った。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の8月分は2.0%減の45万4985TEUで、14カ月連続のマイナス。中国向けは7.1%減の13万1138TEUにとどまった。日本向けは11.0%増の6万141TEU。
(藤原秀行)