プロロジス、スタートアップ支援で茨城・つくば市と協定締結

プロロジス、スタートアップ支援で茨城・つくば市と協定締結

物流施設併設のインキュベーション施設を初開設ヘ

プロロジスは10月17日、茨城県つくば市とスタートアップ企業の支援で連携すると発表した。同日、スタートアップ推進に関する連携協定を締結した。


協定締結後の撮影に応じるつくば市の五十嵐立青市長(左)とプロロジスの山田御酒会長

 
 

つくば市が取り組むスタートアップの成長支援策に、同市で物流施設開発を展開しているプロロジスが協力。互いの持つ資源を活用し、つくば市の地域社会・経済の持続的な発展を後押しする。

協定に基づき、プロロジスは同市で2023年に竣工予定の、ZOZO向け専用物流施設となる「プロロジスパークつくば3」の敷地内に、オフィスやシェア倉庫、実証実験エリアまで備えたインキュベーション施設「inno-base TSUKUBA(イノベース ツクバ)」を初めて開設。23年4月に開所する予定で、物流施設に併設して、スタートアップの事業成長にも寄与する小型オフィス・実証実験エリア・シェア倉庫をあらかじめ整備し、提供する。プロロジスとしては初の試み。

「inno-base TSUKUBA(イノベース ツクバ)」の企画・運営は、起業支援で多くの実績を持つツクリエ(東京都千代田区)に委託。物流業界だけでなく、最新技術の実証実験や新製品の評価・検証の場所を必要とするアーリーステージのスタートアップの利用を促す。


inno-base_TSUKUBA 実証実験エリア 完成イメージ


inno-base_TSUKUBA 共用ラウンジ 完成イメージ(いずれもプレスリリースより引用)

プロロジスはこれまでにも、物流施設入居企業の経営支援などに向け、コンサルティングサービスやDXによる物流効率化支援などの顧客の課題解決に寄与するソリューションの提供に努めてきた。つくば市との協定締結を通じて、業界に革新的な変革をもたらす可能性のあるスタートアップへの支援を強化する。

 
 

プロロジスは米国本社でもロジスティクスに革命をもたらす新たな技術と顧客の橋渡しをするための研究開発チーム「Prologis Labs」を結成し、最先端技術を有するスタートアップに稼働中の物流施設内での技術検証、評価、応用研究など、さまざまな機会を提供している。併せて、16年に創設した「Prologis Ventures」を通じて、ベンチャー投資や新しいビジネスモデルの企業支援を循環させることで顧客主導のイノベーションを推進し、顧客の課題解決とグローバル・サプライチェーンの変革に寄与することを目指している。

(藤原秀行)

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