22年は「置き配」利⽤率が6割突破、19年⽐で2.3倍に

22年は「置き配」利⽤率が6割突破、19年⽐で2.3倍に

ナスタ調査、宅配ボックス設置率は4割弱で⼾建て住宅・アパートへの普及課題と指摘

郵便受け・宅配ボックス大手のナスタは12月12日、置き配を利用している1000人を対象に行った「置き配に関する実態調査」の最新調査結果を公表した。調査は2019年から継続して実施している今年11月に行った。

置き配の利⽤率は61.3%となり、前回調査から7.4ポイント上昇。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う非対⾯での配達・受け取り需要が膨らんだことを背景に、調査開始時の2019年(26.8%)から3年連続増加した。19年当時は利用率が26.8%で、これまでに2.3倍まで拡大した。

増加率を⽐較しても、前回調査の6.7ポイント増に⽐べ、0.7ポイント拡⼤した。

置き配サービスで荷物を受け取る際、最も多く利⽤している場所は「⽞関先」の55.8%で、次いで「宅配ボックス」が23.9%となった。前回調査時は⽞関先利⽤者が61.0%だったのに対して5.2ポイント減少。郵便受け利⽤者が9.1%で前回から5.7ポイント増加した。

また、置き配利⽤時に経験したことについては、「指定した場所に置いてもらえなかった」が18.0%となった。「特になし」は 52.1%と、前回調査から1.4ポイント減少。何かしらのトラブルを経験したことがある⼈が増えている結果となった。

置き配サービスに対して 54.6%の⼈が不安だと思うと回答(「不安だと思う」「どちらかといえば、不安だと思う」の合計)。不安を感じる点としては、「荷物が盗まれる」が71.6%とトップ。ナスタは「荷物の盗難を防⽌できることが不安払拭のためには必要ということが分かった」と指摘した。

置き配サービスを不安なく利⽤するために必要だと思うものは、「宅配ボックス」と回答した⼈が52.7%と最多。「置き配完了時に通知してくれるサービス」が39.3%で続いた。

⾃宅に宅配ボックスが設置されていると答えた人は39.2%。住居形態別に見ると、「⼾建て住宅」への設置率は26.6%、「マンション」は62.2%、「アパート」は30.8%となった。マンションへの普及に⽐べ、⼾建てとアパートへの普及はまだ低いのが課題となっている。

■調査概要
調査対象者:置き配サービス利⽤者
調査時期:2022年11⽉26~27 ⽇
調査⽅法:インターネットリサーチ
調査⼈数:1000⼈(男性495⼈、⼥性505⼈)
対象年齢:20代 199⼈/30代 194⼈/40代 201⼈/50代 202⼈/60代以上 204⼈

(藤原秀行)※グラフはナスタ提供

経営/業界動向カテゴリの最新記事