先行きはわずかに低下予想
NX総合研究所は1月31日、2022年12月時点の「企業物流短期動向調査」結果を発表した。
国内向け出荷量の『荷動き指数』は22年10~12月実績(見込み)でマイナス3となり、22年10月公表の7~9月実績値より1ポイント上昇した。小幅ながら2四半期続けて前回調査より水準が上がった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で20年4~6月はマイナス65と、リーマンショック後の09年1~3月(マイナス75)、同4~6月(マイナス69)に次ぐ11年ぶりの低水準まで悪化。その後は回復傾向が続いていたが、21年後半からは頭打ちの様相を呈している。
そこから再度、回復してきた背景にはコロナ禍に伴う中国のロックダウン(都市封鎖)解除に伴う物流の持ち直しなどがあるとみられる。
一方、23年1~3月見通しはマイナス4で、22年10~12月から1ポイント下がるとみている。燃油や電気代などコスト上昇に加え、景気の先行きに不透明感が広がっていることが影響しているもよう。
指数は「増加」の割合から「減少」の割合を引いて算出。調査対象は製造業・卸売業の主要2500事業所で、このうち実績は706事業所、見通しは705事業所がそれぞれ回答した。
10~12月実績(見込み)を15業種別に見ると、その他製造業や鉄鋼・非鉄、金属製品など7業種が前期実績から上昇した半面、パルプ・紙や化学・プラスチック、一般機械など8業種が低下した。
指数の推移(NX総合研究所資料より引用)
(藤原秀行)