日本GLP・帖佐社長が会見、三井食品の“多機能拠点化”後押し
日本GLPの帖佐義之社長と三井食品の柴田幸介社長は2月13日、千葉県流山市で日本GLPが開発した物流施設「GLP ALFALINK流山5&6」の竣工式典前に、現地で記者会見した。三井食品は同施設のうち「流山5」を賃借し、新たな物流拠点を開設する予定。
帖佐社長は「流山5&6」に関し、特定のエリアで先進的な機能を持つ物流施設を複数開発するプロジェクト「ALFALINK」が掲げているオープンハブ(最先端技術を取り入れて新たな価値創造を目指す)や地域共生、従業員同士のコニュニティ形成支援といったコンセプトを体現できていると強い自信を見せた。
併せて、三井食品が「流山5」に入居することで、物流機能に加えてプロセスセンターとしての機能も備え、工場的な要素を実現できると指摘。「より効率的なサプライチェーンを実現することができて、消費者の暮らしにも役立てていけることを、三井食品様がこの施設で実現できるのは、ALFALINKのコンセプトと非常にマッチすることであり、われわれもサポートしていきたい」と語り、物流だけにとどまらない機能を発揮できるとALFALINKの存在意義をアピール。“多機能拠点化”への貢献を図る姿勢を明示した。
会見後に握手する日本GLP・帖佐社長(右)と三井食品・柴田社長
帖佐社長は「予想以上の出来栄えで大変満足している」と説明。先に近隣エリアで完成した「GLP ALFALINK流山8」で地域住民に開放したカフェテリアを運営するなど先進的な取り組みを進めてきたことに言及した上で「流山8で体現してきたことを補強、パワーアップしていくため、シェアキッチンやカフェレストラン、休憩所、ワーキングスペースなどの共用部(の新たな設備・機能)をふんだんに設けた」と狙いを説明した。
また、「コミュニティづくりにはコミュニケーションが欠かせないが、例えばシェアキッチンのような仕掛けが新たなコミュニケーションの仕方を生んでいく。そこからいろんなヒントが生まれてビジネスにもつながっていく仕掛けがちりばめられている」と解説。地域共生を促進するための各種機能が成果を挙げることに自信をのぞかせた。
一方、柴田社長は流山5の約4万3000坪(約14万2000㎡)を賃貸し、三井食品の物流拠点としては最大規模になると説明。「大手のお客様の物流センターを担いつつ、それ以外のお客様の物流センターも運用していく。複数のセンターが1つの場所に同居し、機械や人、床をシェアする物流センターはなかなか例を見ない」と述べた。
さらに「物流に加えて食品加工といった機能や温度帯も同時に併設する。さらにいっそう、難しい課題にチャレンジする。これは裏を返せば、成功したあかつきには当社にとって大変強い武器になると信じている」と強調。日本GLPと引き続き、拠点運営の効率化などの面で連携していきたいとの思いを表明した。
(藤原秀行)