ヤマハ発動機グループ、タンザニアで二輪車使った宅配事業の実証実験開始

ヤマハ発動機グループ、タンザニアで二輪車使った宅配事業の実証実験開始

スタートアップのWASSHAと連携、雇用創出などに貢献目指す

ヤマハ発動機は2月28日、グループのCourieMate(クーリエメイト、静岡県磐田市)がアフリカで事業展開するスタートアップのWASSHA(ワッシャ、東京都文京区本郷)と、タンザニアでのラストマイルデリバリーの事業化に向けた協業契約を締結したと発表した。

両社は契約に基づき、タンザニアで実証実験を展開している。二輪車を使った物流サービスの提供で地域経済の活性化、職業ドライバーの雇用創出を図る。


タンザニアでのCourieMateデリバリースタッフ(ヤマハ発動機提供)

CourieMateはウガンダでラストマイルデリバリー事業を手掛けており、現地でサービスに必要なノウハウやITシステムの知見を蓄積している。

一方、WASSHAは「キオスク」と呼ばれる小売店を通じて電力サービス事業を展開。2013年の創業以来、タンザニアとウガンダ、モザンビーク、コンゴ民主共和国で事業を進め、加盟店管理や決済アプリ運用など、様々な知見を備えている。

両社はこれまでにも、ウガンダでの物流サービスなどで両社の知見を共有しながら、それぞれの事業を推進してきた。今回の契約は従来の実績を活用し、タンザニアでラストマイルデリバリー事業を早期に立ち上げることを目指している。

ヤマハ発動機は2019、22年にそれぞれWASSHAへ出資済み。

ヤマハ発動機は現行の新中期経営計画(2022~24年)で、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置付け、将来のコア事業として育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを進行中。

新規事業の一角を占めるモビリティサービスビジネスは、雇用機会不足などの社会課題に対して、二輪車事業の知見を活用したモビリティアセットマネジメントを通じ、人々の暮らしが豊かになる環境づくりに注力している。

「CourieMate」の概要
会社名 : 株式会社CourieMate
代表者 : 代表取締役 松本 弘 ※ヤマハ発動機より出向
本社所在地 : 静岡県磐田市新貝2500
設立 : 2018年12月 ※2020年11月よりヤマハ発動機グループ会社
資本金 : 16,100万円 ※2023年1月現在
事業内容 : ウガンダでのデリバリー事業

(藤原秀行)

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