FIATA、港湾で海上コンテナの無料保管期間をコロナ禍前水準へ戻すよう要請

FIATA、港湾で海上コンテナの無料保管期間をコロナ禍前水準へ戻すよう要請

輸送大きく混乱し短縮

フォワーダーの国際団体FIATA(国際貨物輸送事業者協会連合会)は2月28日、船会社に対し、港に入ってきた海上コンテナをコンテナヤードで荷主や荷受人が無料で保管できる期間「フリータイム」の設定を新型コロナウイルス感染拡大前の水準へ戻すよう要請したと発表した。

船会社はコロナ禍で海上輸送が大きく混乱したため、フリータイムを短縮していた。

FIATAは海上輸送の遅延など混乱が沈静化してきていることを踏まえ「フリータイムの短縮は一方的なものだったが、その間に市場の状況が変化し、(短縮した状態の)現状維持を正当化することはもはや有効ではない」と主張している。

フリータイムの期限を過ぎても海上コンテナがコンテナヤードに留置されていた場合はデマレージ(超過保管料)を課せられる。海上コンテナを納入先に運搬した後、コンテナ保管場へ期限までに返せなかった場合はディテンション(返却延滞料)を徴収される。

フリータイムの短縮でデマレージやディテンションは上昇傾向にあり、荷主らの取引を圧迫している。FIATAは「今こそコンテナの動きを最適化し、将来の使用に備えてコンテナの品質を向上させるために行動する時」と強調した。

(藤原秀行)

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