電柱建設時の掘削・運搬作業で負荷最大8割削減見込む
安全靴や作業着などの販売を手掛けるミドリ安全は3月14日、NTT東日本とNTT西日本、ダイヤ工業(岡山市)が共同開発した電柱建設工事の掘削作業用アシストスーツ「DARWING Hakobelude Leggers MODEL」(ダーウィンハコベルデ レガースモデル)と、腕支援オプションパーツ「TRA+」(ティーアールエー プラス)を取り扱うと発表した。
両製品は電柱設置工事における複式ショベルを使った掘削作業の負荷軽減のために開発。人工筋肉を活用することで、腕や腰、脚部分の筋肉負担の軽減(筋負荷実験で最大82.8%軽減)が期待できるのが特徴。
4月から全国のミドリ安全販売拠点とEC各サイトで販売を開始する予定。
背中・腰・脚をサポート 「ダーウィン ハコベルデ」(発売中)
脚のサポートを強化 「Leggers MODEL」(新開発)
腕をサポート 「TRA+」(新開発)
・サイズ:
Mサイズ 身長 155cm~170cm
Lサイズ 身長 170cm~185cm
・本体重量:約1.0kg
・販売開始予定日:2023年4月
・価格:未定
掘削作業用複式ショベル
電柱を建てるためには、1.2~1.5mほどの深さの筒状の穴を掘削する必要があり、この作業ではガス管や水道管などの埋設物の損傷を防ぐため、手作業による掘削作業を行うことが通例。1カ所当たり約30~120分の作業時間を要し、作業者の腰や身体の負担も大きいという課題があった。
ダイヤ工業が2020年より提供している、人工筋肉を使ったアシストスーツ「DARWING Hakobelude (ダーウィン ハコベルデ) 」をベースに、両足部分のサポート機能を加えた「DARWING Hakobelude Leggers MODEL」(ダーウィン ハコベルデ レガースモデル)と、両腕部分をサポートする「TRA+」(ティーアールエープラス)を新たに開発した。
着用手順は、胸まわりと足まわりのベルトを締めるだけで、重量は標準的な電動タイプのアシストスーツの1/4の約1kgに抑えている。
作業者が腰を落とした中腰姿勢を取り、砂をすくおうとすると人工筋肉とゴム部分が伸長し、土砂をすくい上げる際に伸長した部分が収縮することでアシスト力を発揮、作業負荷を軽らせる。
負荷の軽減効果は、未着用時と比較し、対象の筋肉に対して最大3~8割と想定。製品を着用することで不良姿勢を取りづらくなり、腰部への負担を軽減する。暑熱対策のため背中には保冷剤を挿入するスペースを設けている。
投げ下ろし動作
しゃがみ動作
持ち上げ動作
(藤原秀行)※いずれもミドリ安全提供