「スシロー」のF&LCが大手外食チェーン初、廃食油から環境負荷低い航空燃料SAF製造へ

「スシロー」のF&LCが大手外食チェーン初、廃食油から環境負荷低い航空燃料SAF製造へ

日揮などと連携、24年度下期~25年度初頭の生産開始目指す

外食大手のFOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)と日揮ホールディングス(HD)、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYの4社は4月5日、F&LC傘下の回転すしチェーン「スシロー」と大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」から出る使用済み食用油(廃食用油)を使い、国産の環境負荷が低い航空燃料SAFを製造すると発表した。

大手外食チェーンが全国規模で廃食用油をSAF製造に供給するのは初めて。


「スシロー」と「鮨 酒 肴 杉玉」の外観写真(プレスリリースより引用)

F&LCは「スシロー」と「鮨 酒 肴 杉玉」の計約680店舗から出る廃食用油を提供。量は年間およそ90万lを見込む。レボインターナショナルは廃食用油を収集し、SAFFAIRE SKY ENERGY が計画するSAF製造装置向けに引き渡す。

SAFFAIRE SKY ENERGYは2024年度下期~25年度初頭の生産開始を目指し、大阪府堺市で建設中の日本初となる国産SAFの大規模生産プラントで、レボインターナショナルから引き取った廃食用油を原料としてSAFを製造する計画。日揮HDは廃食用油を原料とする SAF製造事業に関するサプライチェーン全体の構築を担う。

F&LCはこれまでにも「スシロー」と「鮨 酒 肴 杉玉」で使用した廃食用油をバイオディーゼルや飼料などへ再利用する活動を行ってきた。

日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油と共同で国内の廃食用油収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化の検討を進め、22年11月1日付でSAFFAIRE SKY ENERGYを新設。国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万klのSAF供給を目指している。

(藤原秀行)

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