有人宇宙飛行を目指すサブオービタルスペースプレーン開発促進へ
宇宙ロケット開発などを手掛ける東京理科大学発ベンチャーのSPACE WALKER(スペースウォーカー)は4月20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から資金調達したと発表した。具体的な調達額には触れていない。
4月にJAXAが実施した出資に関する募集に対し、スペースウォーカーが研究開発法人の研究開発の成果を民間の事業活動で活用する「事業者成果活用事業者」として応募申請し、所定の審査プロセスを経て、出資先に選定された。
(左から)SPACE WALKER・米本浩一取締役CTO(最高技術責任者)と眞鍋顕秀CEO(最高経営責任者)、JAXA・石井康夫理事と伊達木香子新事業促進部長
スペースウォーカーは、誰もが飛行機に乗るように自由に地球と宇宙を往来する未来を目指し、持続可能な宇宙輸送手段を提供するため、有翼式再使用型ロケット(サブオービタルスペースプレーン)の研究開発を進めている。
創業前から産官学のオープンイノベーション体制を築き、民間企業・大学・JAXAをはじめとする研究機関らとサブオービタルスペースプレーンの研究開発に当たってきた。重要なコンポーネントの次世代複合材タンクはJAXAの研究開発成果なども活用し、より一層の軽量化・長寿命化に取り組んでいる。
SPACE WALKERは調達した資金を活用して宇宙と地上双方における事業化を加速させ、同社が持続可能で地球に優しい宇宙開発を目指す「ECO ROCKET プロジェクト」で掲げるポリシーを基に、カーボンニュートラル社会の実現へ貢献していきたい考え。
(藤原秀行)※いずれもSPACE WALKER提供