アイシン、量子コンピューター活用し輸送の最適ルート割り出す新技術開発に成功

アイシン、量子コンピューター活用し輸送の最適ルート割り出す新技術開発に成功

米スタートアップと連携、英ネイチャー誌出版の「Scientific Reports」に論文掲載

アイシンは4月24日、米スタートアップのQC Wareと共同で、量子コンピューターを用いて輸送の最適ルートを割り出し、物流最適化を促進する技術開発に成功したと発表した。

英国の国際的な総合科学ジャーナルNature(ネイチャー)が出版する「Scientific Reports」に論文が掲載された。

最大の積載率や最短経路、最小のトラック台数で輸送する最適ルートの設計は不可欠で、複雑な条件を満たすルートを導くには膨大なデータを扱う必要がある。

アイシンはデータの処理に、非常に高い計算能力がある量子コンピューターを用いることで新技術を生み出した。新技術を実装すると、瞬時に最適ルートを導き出し、業務効率向上に大きく貢献するとともに、物流工程でのCO2排出量削減に寄与できると見込む。


量子コンピューターを使い、導かれた最適ルートの配送イメージ(アイシン提供)

論文概要
タイトル:量子アニーリングアルゴリズムと古典アニーリングアルゴリズムによるサプライチェーンロジスティクス
著者:ショーンJ.ワインバーグ(QC Ware)、ファビオ・サンチェス(QC Ware)、井手貴範(アイシン)、神谷一光(アイシン)、ランドール・コレル(QC Ware)
掲載誌: Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-023-31765-8
※論文情報は掲載時点

(藤原秀行)

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