U.S.M.Hと統合も、物流効率化などで競争勝ち抜く狙い
イオンは4月25日、首都圏を地盤とする食品スーパー大手のいなげやを子会社化すると発表した。
併せて、イオン傘下でグループに食品スーパーのマルエツやカスミ、マックスバリュ関東を持つユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)が、いなげやと経営統合することも公表した。競争が激しい首都圏で物流効率化など経営基盤強化を図り、生き残りを目指す。
イオンは現在、いなげや株式の約17%、U.S.M.H株式の約54%をそれぞれ保有している。まず今年11月をめどに、イオンがいなげやへの出資比率を最大51%まで引き上げる予定。その1年後の2024年11月をめどに、いなげやがU.S.M.Hの100%子会社に移行することを計画している。具体的な株式取得の方法などは今後詰める。
イオンといなげや、U.S.M.Hは業務提携し、イオングループのPB(プライベートブランド)商品「トップバリュ」の導入拡大、商品の共同調達(ナショナルブランド商品、地域商品、輸入商品)推進、物流センターやプロセスセンターの機能整理・活用、資材や什器の共同調達とバックオフィス業務統合によるコスト削減、 クレジットカードと電子マネー、ポイントカードの共同利用の検討などを図る予定。
いなげやの2022年3月期の連結営業収益(売上高に相当)は2514億円、U.S.M.Hの23年2月期の連結営業収益は7086億円だった。
(藤原秀行)