KDDI、料理宅配代行「menu」を子会社化

KDDI、料理宅配代行「menu」を子会社化

レアゾンHDと緊密に連携、国内市場トップへの成長目指す

KDDIとグループでマーケティング支援やソーシャルゲームなどを展開しているレアゾン・ホールディングス(HD)、料理宅配代行のmenuは4月28日、デリバリーサービス「menu」を国内市場トップの規模へ成長させるため、資本・業務提携を強化したと発表した。

menuにKDDIが50.6%、レアゾンが49.4%を出資。KDDIの子会社となり、3社がより緊密に連携してデリバリーサービスを展開する体制に移行した。具体的な出資額は開示していない。

今後3社は、データドリブンな事業運営を推進してきた「menu」について、KDDIグループの「au」や「UQ mobile」などの会員基盤を基軸としたデータマーケティングによる顧客基盤の拡大、KDDIのアセットを活用した「menu」配達員へのサービス提供、多彩なジャンルの加盟店開拓などを通じ、顧客と配達員、加盟店の3者それぞれが「三方良し」となるデリバリーサービスの基盤構築を目指す。

併せて、デリバリーの新たな体験価値を創出に向け、短時間で料理を届ける「クイックコマース」を拡大し、menuを店舗やサービスから顧客の手元までをつなぐ「ラストワンマイル」プラットフォームへの進化を目指します。

KDDIとmenuは2021年6月1日に資本・業務提携を開始。両社はau PAYアプリのミニアプリへのmenuの追加や、menuアプリでのau PAYへの対応、auスマートパスプレミアム会員向けの「配達料無料」特典の提供など、au経済圏の連携を強化してきた。また、配達員への販促支援として、menu配達員(クルー)の報酬をau PAYで出金手数料無料で即時受け取り可能となるサービスも実施している。

「menu」でも独自機能「レコメンデーション」「商品別口コミ」「ハッシュタグ」などの開発・改善を通じて、ユーザーの好みやシチュエーションに合わせた店舗や商品に出会える、ユニークなデリバリー体験の創出に取り組んでいる。

今後は料理だけでなく、日用品や食料品などを指定場所まで短時間で配達できる「クイックコマース」のメリットを活用した事業分野への積極的な投資を拡大していく方針。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事