鉄道遅延などを迅速連絡、生産性向上図る
JR貨物は5月18日、2022年1月に試運用を開始したトラックドライバー用スマートフォンアプリ「T-DAP」を、6月1日から全国コンテナ取り扱い駅で運用を開始すると発表した。
同アプリは全国6駅(函館貨物駅、仙台貨物ターミナル駅、隅田川駅、静岡貨物駅、百済貨物ターミナル駅、北九州貨物ターミナル駅)で先行して使用してきた。
スマホアプリを活用したDXを推進し、トラックドライバーへの情報伝達の迅速化と物流生産性の向上で、トラックドライバーの長時間労働強化に伴う物流現場の混乱が懸念される「2024年問題」解決に貢献していきたい考え。
(プレスリリースより引用)
試運用の効果を踏まえ、トラックドライバーへの情報伝達の迅速化と貨物駅業務のスマート化として荷役作業のさらなる安全性向上・省力化のため、「駅からのお知らせ」・「コンテナ位置情報」・「列車位置・遅延情報」の3機能を、試運用してきた6駅を含む全国コンテナ取り扱い79駅で展開する(オフレールステーション・新営業所・臨海線内取り扱い駅を除く)。
「駅からのお知らせ」は貨物列車遅延などによる駅構内作業変更や荷役線入線時刻等を駅から提供することで、情報伝達を迅速化。「コンテナ位置情報」は駅構内コンテナ所在位置をマップ表示することで、コンテナ位置情報をIT-FRENSよりも詳細に示し、駅構内作業の安全性を向上させる。
「列車位置・遅延情報」は貨物列車の走行位置や運転状況、遅延後の到着予定時刻のリアルタイムな情報を提供することで、作業利便性を改善する。
なお、22年8月に全国6駅で試運用をスタートした「コンテナ持出持込予約」は駅入構時間を事前に予約することにより、荷役作業省力化とトラックドライバーの駅構内待機時間削減が期待できるとみており、今後も試運用を継続し、効果検証後に機能の改修などを行い、早期に全国運用を開始する予定。
(藤原秀行)