多様な業界に生産性改善のデジタルソリューション提案、新産業創出でも連携へ
テラドローン(TerraDrone)は6月6日、アンゴラの国営石油会社Sonangol(ソナンゴル)子会社のMS Telcomと、同日付でアンゴラへのドローンサービスの提供と新産業創出に関する覚書(Memorandum of Understanding、MOU)を締結したと発表した。
両社はアンゴラ市場で協業を推進し、新たな産業の創出を目指す。
(テラドローン提供)
アンゴラは2007年、OPEC(石油輸出国機構)に加盟したサブサハラアフリカで2番目に大きな産油国。現在は政府が経済の多様化に注力し、農業やダイヤモンドなどの産業が成長している。将来は持続可能な経済構築の観点から石油への依存度を減らしていく公算が大きい。
アンゴラの産業顧客に通信サービスを提供するMS Telcomは、石油・ガス、精製、鉱業、政府機関といった多様なセクターに対し、直面している生産性とコスト効率の問題を解決するための手段として、通信サービスだけでなく最先端のデジタルソリューションを提案することを目指している。デジタルソリューションの一環として、ドローン技術を用いて効率的なオペレーション監視を実現し、生産性を高め、不必要なコストを削減する取り組みが進められている。
ドローンは、顧客が直面している問題を解決する可能性を秘めているとMS Telcomは期待。通信サービスと統合したドローンサービスの提供を検討している。海外での豊富な実績と、世界第2位の時価総額を誇るアラムコと取り組んでいる経験を評価し、タッグを組むことにした。
新たな提携を通じ、テラドローンはMS Telcomの顧客に向けてドローンソリューションを提供、アンゴラ国内での新産業創出と存在感を高めることを目指す。
さらに、テラドローンとMS Telcomは西アフリカ地域の新市場開拓にも着手。アフリカ地域におけるドローンテクノロジーの普及と成長を促進し、持続可能なビジネスの展開を支援する構え。
(藤原秀行)