5月の米国向け海上コンテナ、中国発は19%減で9カ月連続前年割れ

5月の米国向け海上コンテナ、中国発は19%減で9カ月連続前年割れ

米デカルト・データマイン調査、1~5月はコロナ前超え

米調査機関デカルト・データマインが6月13日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、5月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比20.2%減の147万4872TEU(20フィートコンテナ換算)だった。2022年の後半から前年比で2桁の落ち込みが恒常化している。

米国でインフレや金利上昇に伴って消費者の購買意欲が冷え込み、製品の在庫解消が滞っていることが逆風になっている。

世界から米国向けの輸送量全体を見ても、5月は18.8%減の210万5259TEUで、2桁の落ち込みが続いている。

1~5月の主要10カ国・地域の累計は23.5%減の670万2041TEUだが、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の同期比では3%増で、コロナ前のレベルには戻っているという。

国・地域別の5月実績を見ると、10カ国・地域の全てが前年実績を割り込んだ。シェア5割強で取扱量が圧倒的首位の中国は18.8%減の86万2170TEUで、9カ月続けて2桁の減少を記録、不振が目立っている。ただ、縮小幅は若干縮小してきた。

取扱量2位の韓国は17.5%減の15万4937TEU、3位のベトナムは24.3%減の14万35TEU、4位の台湾は29.9%減の7万877TEUなどとなった。日本は20.7%減の2万8208TEUだった。

5月の主要品目別実績は、上位10品目の全てが前年実績に届かなかった。トップの家具類は30.8%減、2位の機械類は12.3%減、3位の電子電機は1.5%減などとなった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の4月分は3.4%減の46万579TEU。トップの中国向けは6.2%減の12万7326TEU、2位の日本向けは5.2%増の6万3368TEU、3位の韓国向けは10.8%減の5万1701TEUだった。

(藤原秀行)

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