海運などの脱炭素に貢献期待
商船三井は6月15日、米Clean Hydrogen Works(クリーン・ハイドロゲン・ワークス、CHW)が米国ルイジアナ州で推進するクリーンアンモニア生産・輸送プロジェクトに関し、運営するAscension Clean Energy(アセンション・クリーン・エナジー―、ACE)に商船三井の100%子会社MOL Clean Energy(MOLクリーンエナジー)を通じて出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。
本プロジェクトは、ルイジアナ州アセンション パリシュで、天然ガスを主原料に年間720万tのクリーンアンモニアを生産・輸出することを想定している。プラントの建造や港湾設備の建設などに要する費用は総額75億ドル(約1兆500億円)を見込む。生産したクリーンアンモニアは商船三井などのアンモニア輸送船で輸出する予定。
ACEの共同事業株主には商船三井と本プロジェクトの主要株主CHWのほか、米国メキシコ湾岸に世界最大級の二酸化炭素輸送パイプライン網を有しEnhanced Oil Recovery(原油増進回収)事業を展開するDenbury(デンブリー)と世界有数の石油製品タンカー保有・運航会社Hafnia(ハフニア)も名を連ねている。
生産するクリーンアンモニアは、安全・安価な低・脱炭素燃料が不可欠な海運、電力、鉄鋼業のエネルギーとして使われ、脱炭素への貢献が期待されている。
(藤原秀行)