全自動ロボットピッカーもお披露目、実稼働後の庫内環境再現
フランス産業界初のユニコーン(時価総額10億ドル=1400億円=以上の非公開企業)となった新興ロボットメーカーExotec(エグゾテック)の日本法人Exotec Nihon(エグゾテック二ホン)は6月28日、東京都江東区新木場に新設した倉庫自動化ソリューション「Skypod(スカイポッド)システム」の実機を常設展示するショールーム「東京デモセンター」をメディアに公開した。
東京デモセンターの内部。Skypodシステムがデモを行い、自動化・省力化の効果をアピールする
Skypodシステム
Skypodシステムは3次元の立体走行自動搬送ロボット「Skypod」と専用ラック、ピッキングステーション、多関節アームを活用した全自動ロボットピッカー「Skypicker(スカイピッカー)」で構成。搬送ロボットが前後左右上下に走行し、積み重ねた専用ラックに収めている「ビン」と称するトレーやケースの中から必要なアイテムが入ったものを取り出し、作業者の手元まで自動搬送する。
2017年に初めて顧客の現場でシステムが稼働を始めて以降、欧米などでの稼働実績が累計42万5000時間に上るという。日本では「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングや家電量販大手のヨドバシカメラ、アルプス物流、三井不動産が物流拠点に採用したことで知られる。
東京デモセンターは入出荷やピッキング作業を自動化したラインを再現。実際にシステムを導入した現場をイメージできるようにしている。エグゾテックがSkypodシステムなどを備え、独立した都市型のショールームを開設したのは日本が初めて。
エグゾテックはSkypodシステムの利用を日本でも幅広い企業に働き掛けることで顧客の入出荷作業を迅速化・効率化し、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴い物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」解決をサポートしたい考えだ。
(藤原秀行)